シネマトゥデイ

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笑っちゃう笑えない現実

  • 哲学者ジジェクいわく「ライバッハは体制が発したメッセージをそのまま丸裸にして突き返すんだ」。確かにその通りなのだが、ではある種盤石の体制(支配システム)をゴリゴリに築いてしまった北朝鮮も丸裸にできるのか?というトライアルの記録。「過激さ」でよく知られる人を喰った芸風のスロベニアの名物バンドが、どんどん普通の真顔になっていくのが申し訳ないが可笑しくて仕方がない。

    このドキュメンタリーの面白さは“中途半端さ”である(褒め言葉ですよ!)。ライバッハですらこうなのだ、という身も蓋もなさ。グダグダな一週間の旅から、我々は西洋的知性やパロディという手法の限界など、いろんな教訓や難問を見出せることだろう。

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森 直人

森 直人

略歴: 映画評論家、ライター。1971年和歌山生まれ。著書に『シネマ・ガレージ~廃墟のなかの子供たち~』(フィルムアート社)、編著に『21世紀/シネマX』『シネ・アーティスト伝説』『日本発 映画ゼロ世代』(フィルムアート社)『ゼロ年代+の映画』(河出書房新社)ほか。「週刊文春」「朝日新聞」「キネマ旬報」「TV Bros.」「メンズノンノ」「週刊プレイボーイ」「Numero TOKYO WEB版」「映画秘宝」などでも定期的に執筆中。

近況: BSスターチャンネルの無料放送番組「GO!シアター」、7月は『正しい日 間違えた日』『菊とギロチン』『ヒトラーを欺いた黄色い星』についてコメントしています。執筆参加した『世界のカルト監督列伝』『鬱な映画』『漫画+映画!』『新世紀ミュージカル映画進化論』『究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10』(いずれも洋泉社)が発売中です。

サイト: http://morinao.blog.so-net.ne.jp/

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