息子の障害物競走を延々見せる、ウィル・スミスの親バカっぷり

2013年6月29日 くれい響 アフター・アース ★★★★★ ★★★★★

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アフター・アース

『オブリビオン』に続く、正統派SFにも見える本作を、何の予備知識を入れずに見るか。 それとも、『ベスト・キッド』で息子相手に愛のムチを振るうジャッキー・チェンに嫉妬し、ウィル・スミス自らプロットを書いたことを知ってみるか。もし後者なら「ステキな親子」と温かい目で見守ることができるかもしれないが、それに入場料を払いたいと思うほど観客はバカじゃない。迷匠M・ナイト・シャマラン監督の色を一切消去し、息子の障害物競走のビデオを延々と見せようとする、ウィル・スミスの親バカっぷり。彼のファンですら、ジャッキーを意識した笑顔の封印を望んでないことを理解しているだろうか。これはなんだかんだ言って、自身の番組でIMALUの話題を出す、明石家さんまに通じるものがある。劇中登場するクリーチャーやガジェットの造形は、決して悪くないだけに残念だ。

くれい響

くれい響

略歴:1971年、東京都出身。大学在学中、クイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作、「映画秘宝(洋泉社)」編集部員を経て、フリーとなる。現在は映画評論家として、映画誌・情報誌・ウェブ、劇場プログラムなどに寄稿。また、香港の地元紙「香港ポスト」では20年以上に渡り、カルチャー・コラムを連載するほか、ライターとしても多岐に渡って活動中。

近況:『ハッピー・オールド・イヤー』『新解釈・三国志』『新感染半島 ファイナル・ステージ』『イップ・マン 完結』『追龍』『WAR!!!』『眉村ちあきのすべて(仮)』『プロジェクトグーテンベルク 贋札王』などの劇場パンフにコラム・インタビューを寄稿。そのほか、「シネマトゥデイ」にて菅井友香さん、「TV LIFE」にて伊原六花さん、「CREA WEB」にて伊藤沙莉さん、鈴木仁さんなどのインタビュー記事が掲載中。

サイト: http://blog.goo.ne.jp/asiareview/

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