西部劇やスプラッタがごっちゃ煮になって刺激的

2020年11月16日 平沢 薫 バクラウ 地図から消された村 ★★★★★ ★★★★★

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バクラウ 地図から消された村

 映画の雰囲気がどんどん変わっていくのが刺激的。のどかな辺境の村の話かと思っていると、UFOは飛ぶわ、殺人は起きるわ、どんどんとんでもない方向に話が転がっていく。西部劇あり、スプラッタあり、伝説あり、多彩な要素がごっちゃ煮に。音楽も同様で、文脈と関係なく突然鳴り出すうえに、古風な歌謡から電子音楽、さらにはジョン・カーペンターの楽曲まで、ギャップの大きい曲が隣に並ぶ。そのくせ、空の色がもの凄く、そのすごい色の空が何度も登場する。
 宣伝文句通り「血と暴力に彩られた現代の寓話」なのだが、この雑食性、あれもこれもが混在する状態こそが、現在の世界の様相を反映しているのかもしれない。

平沢 薫

平沢 薫

略歴:映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「SCREEN ONLINE」「キネマ旬報」「SFマガジン」「映画.com」「Movie Walker」等で執筆。他に「キングスマン:ゴールデン・サークル」ノベライズ、「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況:「ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー」@Netflix、前作「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」の元ネタはシャーリー・ジャクソンの「たたり」だったが、今回はヘンリー・ジェイムズの「ねじの回転」。名作を根底に置いてはいるが、今回もアレンジぶりが物凄い。

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