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第27回東京国際映画祭特集

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第27回東京国際映画祭特集

10月23日(木)~10月31日(金)に開催される第27回東京国際映画祭のコンペティション部門ノミネート15作品を紹介。日本からは『桐島、部活やめるってよ』の吉田大八監督が、角田光代のベストセラー小説を宮沢りえ主演で映画化した『紙の月』が選出されたほか、浅野忠信主演のフィリピン&ドイツ合作映画『壊れた心』も候補に。「東京グランプリ」の行方は……?

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第27回東京国際映画祭特集
第27回東京国際映画祭特集
1001グラム
1001グラム
© 1001 Grams / Ane Dahl Torp * BulBul Film / Pandora Filmproduktions / Slot Machine * Photographer: John Christian Rosenlund

【製作国】ノルウェー、ドイツ、フランス
【監督】ベント・ハーメル
【キャスト】アーネ・ダール・トルプ、ロラン・ストーケル

【ストーリー】
偉大なる科学者エルンストの娘マリーは度量衡研究所に勤めている。初めてパリの学会への出張が決まり、プロトタイプの1,001グラムの(プラチナとイリジウム製)分銅を持参する。

【ここに注目】
『酔いどれ詩人になるまえに』『ホルテンさんのはじめての冒険』などのノルウェー人監督ベント・ハーメルによる心温まるドラマ。離婚したばかりのヒロインがパリ訪問を機に見いだす新たな世界とは? 撮影監督は、ハーメル監督と度々コンビを組んできたジョン・クリスティアン・ローゼンルンド。第87回米国アカデミー賞外国語映画賞部門のノルウェー代表作品に選出された。

マルセイユ・コネクション
マルセイユ・コネクション
© LEGENDE FILMS, GAUMONT, FRANCE 2 CINEMA, SCOPE PICTURES

【製作国】フランス、ベルギー
【監督】セドリック・ジメネス
【キャスト】ジャン・デュジャルダンジル・ルルーシュ

【ストーリー】
1975年、マルセイユ。ピエール・ミシェルはある強盗の裁判の判事に任命される。そこでミシェルは、「フレンチ・コネクション」と呼ばれる国際麻薬組織のゴッドファーザー、ガエタン・ザンパに立ち向かうことを心に誓う。

【ここに注目】
『アーティスト』でアカデミー賞主演男優賞に輝いたジャン・デュジャルダンが、1970年代のフランスで、国際麻薬組織を追い詰めた実在の検察官にふんするフィルム・ノワール。ウィリアム・フリードキン監督の傑作『フレンチ・コネクション』の題材にもなった麻薬組織の暗躍に迫り、その中心的人物と検察の熾烈な攻防を描き出す。組織のボス役には『この愛のために撃て』のジル・ルルーシュ。監督のセドリック・ジメネスは長編劇映画2作目となる。

来るべき日々
来るべき日々
© 2014 LES FILMS DU LOSANGE - FRANCE 3 CINEMA

【製作国】フランス
【監督】ロマン・グピル
【キャスト】ロマン・グピル、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ

【ストーリー】
映画監督のもとに、ある日、役所から年齢と職業を問い合わせる手紙が届く。またある日は、映画にしようと構想中の脚本が企画倒れになり、そしてある日は息子に過去を詮索されて新しい冒険への意欲を失い……。

【ここに注目】
『ハンズ・アップ!』が2010年の東京国際映画祭WORLD CINEMA部門でも上映されたロマン・グピル監督。9作目となる長編は、自身が演じる映画監督が主人公。「年金」「アイデア」「パリ」などの10章から構成され、過去や現在が行き来し、ドキュメンタリーとドラマを融合したかのような斬新な作風が目を引く。

神様なんかくそくらえ
神様なんかくそくらえ
© HARDSTYLE LLC

【製作国】アメリカ、フランス
【監督】ジョシュア・サフディ、ベニー・サフディ
【キャスト】アリエル・ホームズケイレブ・ランドリー・ジョーンズ

【ストーリー】
マンハッタンで路上生活しているハーレイは薬物に溺れていた。そんな彼女に対して恋人のイルヤを含めて周りの人々は冷たい態度。未来への希望もうせ、自暴自棄になっていくが……。

【ここに注目】
ニューヨーク出身のサフディ兄弟監督による初の長編映画。ヒロインを演じたアリエル・ホームズは素人で、本作は彼女の回想録を基にしている。『アンチヴァイラル』『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』のバンシー役で知られる若手俳優ケイレブ・ランドリー・ジョーンズが、驚くべき変貌を見せている。

アイス・フォレスト
アイス・フォレスト
© ASCENT FILM

【製作国】イタリア
【監督】クラウディオ・ノーチェ
【キャスト】エミール・クストリッツァアドリアーノ・ジャンニーニ

【ストーリー】
イタリア、アルプスの小さな村で停電が続き、技師のピエトロがやって来る。そこで、ピエトロはロレンツォとセコンドという兄弟に会い、村に隠された秘密を知ることになる。

【ここに注目】
雪に覆われたアルプスの谷底にある、閉塞感漂う小さな村を舞台にしたスリラー。主人公の技師が出会う村人の役で『アンダーグラウンド』『黒猫・白猫』などの監督エミール・クストリッツアが出演。監督は、短編映画で注目され、本作が長編監督作2作目となるイタリアの新鋭クラウディオ・ノーチェ。『題名のない子守唄』クセニア・ラパポルトも出演する。

ザ・レッスン/授業の代償
ザ・レッスン/授業の代償
© Abraxas Film Ltd, Graal Films, Little Wing Productions, Screening Emotions

【製作国】ブルガリア、ギリシャ
【監督】クリスティーナ・グロゼヴァ、ペタル・ヴァルチャノフ
【キャスト】マルギタ・ゴシェヴァ、イヴァン・ブルネフ

【ストーリー】
ブルガリアの小さな町にある小学校でお金が盗まれる。一方、クラスを受け持つ女性教師は家の差し押さえの危機が迫っている上に、アルコールに溺れる失業中の夫にも悩んでいた。彼女は家を守るために奔走するが……。

【ここに注目】
短編映画で頭角を現したペタル・ヴァルチャノフとクリスティーナ・グロゼヴァの長編劇映画デビュー作。平凡な女性教師が金銭トラブルに巻き込まれていく緊迫感に満ちたドラマで、本作を皮切りに3部作となる予定。日本ではなじみの薄いブルガリア映画だが、かつて東京国際映画祭で東京サクラグランプリをはじめ3冠を制した『ソフィアの夜明け』のようなクオリティーの高さに期待したい。

ロス・ホンゴス
ロス・ホンゴス

【製作国】コロンビア、フランス、ドイツ、アルゼンチン
【監督】オスカル・ルイス・ナビア
【キャスト】ジョバン・アレックシス・マルキネス、カルビン・ブエナベントゥラ・タスコン

【ストーリー】
コロンビアのバジェ・デル・カウカ県の首都サンティアゴ・デ・カリで、グラフィティアート(落書きアート)という共通の趣味を持つラスと友人のカルヴィン。二人は大規模なゲリラ・ペインティングに参加することに。

【ここに注目】
グラフィティアートに情熱を注ぐ、育ちも身分も異なる2人の青年の友情を軸に、コロンビアの若者文化を捉えた青春映画。同地の政治的問題点も含めた内容で、ドキュメンタリーのようなリアリティーを持つドラマ作品に仕上がっている。タイトルは「きのこ」の意味で、登場人物の生きざまを例えたもの。すでに上映したロカルノ国際映画祭、ロッテルダム国際映画祭で高い評価を得ている。

メルボルン
メルボルン

【製作国】イラン
【監督】ニマ・ジャウィディ
【キャスト】ペイマン・モアディ、ネガル・ジャワヘリアン

【ストーリー】
アミールとサラの若い夫婦はオーストラリアへの移住を決め、次々と訪れる客たちの相手や、ひっきりなしに鳴る電話の対応に追われていた。引っ越しの準備もままならない中、出発直前になって彼らは信じがたい事件に遭遇する。

【ここに注目】
『彼女が消えた浜辺』『別離』などで知られる実力派俳優ペイマン・モアディを主演に迎え、海外移住を控えた夫婦が直面する事件に迫る人間ドラマ。イランの新鋭監督ニマ・ジャウィディが初メガホンをとり、人間の心理の不意を突いた室内劇を見事な手腕で映し出す。今年のベネチア国際映画祭国際批評家週間のオープニング作品として上映され、観客からスタンディングオベーションで迎えられた注目作。

マイティ・エンジェル
マイティ・エンジェル
2014 © PROFIL FILM, FUNDACJA EDM+, TELEWIZJA POLSKA SA, KRAKOWSKIE BIURO FESTIWALOWE, HBO EUROPE, KINO SWIAT, MOJOTRIBE SA

【製作国】ポーランド
【監督】ヴォイテク・スマルゾフスキ
【キャスト】ロベルト・ヴィエンツケヴィチ、ユリア・キジョウスカ

【ストーリー】
作家のイェジーは大の酒好きだが中毒の自覚がない。年下の女性と恋に落ちるものの、飲酒グセが災いして一歩踏み出せないまま。そんなある日、タバーン(居酒屋)に寄ったのを機に自制が利かなくなり街中の酒を買い求める。

【ここに注目】
ポーランド最高峰の文学賞Nike賞作家イェジー・ピルフの小説を、ヴォイテク・スマルゾフスキ監督が脚色して映画化。悪魔は誰の心にもすむものとして、アルコール依存症の男を主人公に、リハビリと再発の悪循環をリアルに捉え、彼の再生を描き出す。テーマは愛による救済。オープニング初週で観客動員数25万人超を記録し、監督最大のヒット作となっている。

ナバット
ナバット
© 2014 Azerbaijan Film

【製作国】アゼルバイジャン
【監督】エルチン・ムサオグル
【キャスト】ファテメ・モタメダリア、ビダディ・アリエフ

【ストーリー】
丘の上の小さな家で暮らす老夫婦のイスケンデルとナバット。従軍した一人息子はナゴルノ・カラバフ戦争で戦死。元林業労働者の夫は寝たきりの生活で、妻が搾乳し村へ売りに行くことで生活費を稼いていたが時代の波にのまれていく。

【ここに注目】
アゼルバイジャンの首都バクー生まれのエルチン・ムサオグル監督が祖国の歴史を踏まえて平和の願いを世界に向けて放つ。家族の墓があるから郷里を離れない、と過疎化した村に単身で暮らす老女の実話に基づく物語。「母親がより多くの意思決定権を持てば、この世界はより良くなると信じている」という監督のメッセージが込められている。ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門出品作でもある。

紙の月
紙の月
© 2014「紙の月」製作委員会

【製作国】日本
【監督】吉田大八
【キャスト】宮沢りえ池松壮亮

【ストーリー】
バブル経済崩壊直後の1994年。銀行の契約社員として働く主婦の梨花は、そのきめ細かな仕事ぶりで顧客にも上司からも大評判だった。一方、私生活では自分に関心のない夫との生活にむなしさを感じており、年下の大学生・光太に強く惹(ひ)かれていく。

【ここに注目】
『桐島、部活やめるってよ』の吉田大八監督が、NHKでテレビドラマ化もされた角田光代のベストセラー小説を映画化。平凡な主婦が大学生と恋に落ち、ふとしたことから人生の歯車を狂わせていくさまを描く。宮沢りえが『オリヲン座からの招待状』以来7年ぶりに映画主演を務め、「堕ちていく」ヒロインを熱演。池松壮亮、大島優子田辺誠一石橋蓮司小林聡美ら華やかな顔ぶれが共演する。

破裂するドリアンの河の記憶
破裂するドリアンの河の記憶
© Greenlight Pictures © Indie Works

【製作国】マレーシア
【監督】エドモンド・ヨウ
【キャスト】チュウ・チーイン、ダフネ・ロー

【ストーリー】
のどかな港町で暮らす高校生のカップルは青春を謳歌していたが、自分たちの力ではどうにもならない大人の都合で別れる必要に迫られていた。その一方で、彼らが暮らす町では工場建設反対運動に拍車がかかり……。

【ここに注目】
短編作品『フローティング・サン(英題)/Floating Sun』でもエドモンド・ヨウ監督とタッグを組んだダフネ・ローと、『ラスト、コーション』などのチュウ・チーインが共演。若者たちのほろ苦い青春模様と共に、社会的テーマも織り交ぜたストーリーが秀逸。『金魚』で2009年のベネチア国際映画祭短編部門最優秀短編賞にノミネートされた、シンガポールの新人監督の実力が試される。

遥かなる家
遥かなる家
© Laurel Films

【製作国】中国
【監督】リー・ルイジン
【キャスト】タン・ロン、グオ・ソンタオ

【ストーリー】
中国辺境の山のふもとで暮らすユグル族の兄弟は、小学校の同じクラスに入学するもののお互いあまり口をきくこともなかった。だが、ある日、2人は力を合わせて遠くで遊牧生活を送る父親を捜さなければならなくなる。

【ここに注目】
中国インデペンデント映画の旗手リー・ルイジンが監督を務め、ラクダに乗って父を捜す幼い兄弟の過酷な旅を描く感動作。中国の雄大な大自然を背景に、仲の良くなかった兄弟が、困難な旅を通して少しずつ歩み寄って行く過程を追う。

壊れた心
壊れた心
© Kamias Overground/ Rapid Eye Movies

【製作国】フィリピン、ドイツ
【監督】ケヴィン
【キャスト】浅野忠信ナタリア・アセベド

【ストーリー】
バラックが立ち並ぶフィリピンの貧民街で、冷徹な殺し屋が暴行を受けていた娼婦を助け出す。危険な相手からの報復を恐れた彼らはやむなくその場所を後にし、逃亡生活が始まる。

【ここに注目】
『マイティ・ソー』シリーズなどでハリウッドでも活躍する浅野忠信が主演を務めるラブストーリー。フィリピンの鬼才ケヴィン監督が、2012年ベルリン国際映画祭短編部門の金熊賞(最高賞)にノミネートされた自身の短編を基に、混沌としたアジアの熱気を描き出す。ウォン・カーウァイ監督作品の撮影監督として有名なクリストファー・ドイルの映像美も必見。

草原の実験
草原の実験
© Igor Tolstunov's Film Production Company

【製作国】ロシア
【監督】アレクサンドル・コット
【キャスト】エレーナ・アン、ダニーラ・ラッソマーヒン

【ストーリー】
草原で暮らす父娘。父は仕事に出掛け、娘は家に残り、変わらぬ毎日を繰り返していた。そんな中、娘は二人の男と恋に落ちる。そしてある日、草原の地平線で原子爆弾の実験が行われる。

【ここに注目】
1949年にソビエト連邦のセミパラチンスク(現在のカザフスタン)で行われた原子爆弾の実験をモチーフに、若い娘と2人の青年の三角関係を描くラブストーリー。セリフを排し、ステップ地帯の壮大な自然と美しく幻想的な映像が織り成す背景と、若者の恋愛模様と社会的なメッセージが混然(こんぜん)となった作品。ロシア人監督のアレクサンドル・コットは、ポーランドのアンジェイ・ワイダのもとで映画を学んだという。

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