ブリット：映画短評

　スティーブ・マックイーン主演作の中でも、これは１位２位を競う人気作だろう。フラワームーブメントのメッカでもあったサンフランシスコの街並みは、まるで当時のヨーロッパのような雰囲気。その洗練された西海岸の大都会で凶悪犯罪に立ち向かうのが、マックイーン演じる凄腕刑事ブリットだ。これがハリウッド初進出だったピーター・イェーツ監督は、リアリズムに徹したアクション＆バイオレンスで観客をグイグイと引き込む。中でも、イェーツ監督お得意の壮絶なカースタントは圧巻。カーレーサーでもあったマックイーン自身もハンドルを握る。今見てもその迫力は色褪せない。（スターチャンネルにて5月放送）