エマニエル夫人：映画短評

　世界各国で映画の性表現が一気に自由化された’70年代。女優が映画で脱ぐことが最先端とされ、女性も映画館でポルノを見ることがトレンディだった当時、女性フレンドリーなお洒落ソフトポルノの象徴として大ブームを巻き起こした作品が、４Kレストア版の超高画質で甦る。当時はアメリカでX指定。日本でも局部を修正しての公開だったが、今ではモザイクの必要も一切ないのだから感慨深い。その一方で、当時は「進歩的」だったはずのストーリーも、今となっては女性蔑視的な偏見やご都合主義が少なからず目立つ。色々な意味で時代を感じさせる。ちなみに、女性考古学者役のマリカ・グリーンはエヴァ・グリーンの伯母さんだ。