チェンソーマン レゼ篇 (2025):映画短評
もっと強度を、という欲望に応えてくれる
暴力と速度。バトルシーンを見ていると「チェンソーマン」の真髄であるこの2つを、もっと、もっと、と求めてしまうのだが、するとその願望に応えて、この2者が尋常ではない勢いで強度を増していく。劇場映画という形式が必要だったのは、画面のサイズだけでなく、この強度の昂進を描くための"時間"が必要だったからではないか。
物語は原作に忠実、必須なセリフはすべてある。そのうえで、例えば、ある人物の別の人物への急接近を足元のアップで描く、階段を登る姿を見下ろす角度から撮る、といった映像だからこその演出が随所に。中でも、バトルシーンで動き回る空間のサイズが全方向に拡大するさまは、映画ならではの醍醐味。
この短評にはネタバレを含んでいます





















