ファイナル・デッドブラッド (2025):映画短評
観客の期待を裏切りながらの“焦らしの美学”に酔う
「今回は装いも新たに“血筋”と絡めてみました」と言わんばかりの14年ぶりの新作。ちょっと変わった血縁関係が波乱を巻き起こす家族ドラマという点では、同監督・脚本コンビ『FREAKS フリークス 能力者たち』の延長線上にあるのも興味深い。冒頭のタワー崩壊からブラックユーモアをまぶした“焦らしの美学”を炸裂させ、テンポというより、できるだけ観客の期待を裏切りながら展開していくため、シリーズ最長の尺(109分)になった感もアリ。トニー・トッド演じるウィリアムの続投など、シリーズのファンならたまらないサービスもあるが、やはり14年ぶりというところに評価が甘くなるのも事実。
この短評にはネタバレを含んでいます




















