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原爆資料館 語り継ぐものたち (2025):映画短評

2026年7月18日公開 101分

原爆資料館 語り継ぐものたち
(C) 広島ホームテレビ

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 5

大山くまお

この夏の必見作

大山くまお 評価: ★★★★★ ★★★★★

誰しも自分に都合の悪いことは忘れたくなるもの。だけど、絶対に忘れてはいけないものがある。本作は広島の原爆資料館の歴代館長にスポットを当て、執念に近い信念を持った彼らがどのように被爆の実相を語り継いできたかを描き出している。本作は2023年の広島サミットで首脳たちがほとんど展示を見ずに帰ったことへの憤りに発しているが、今の世界はそれよりも悪化していて、自分に都合の悪い過去を顧みない首脳が世界に増えている。何より被爆国である日本の首相がそうだ。「戦場で戦ってないなら戦争体験とはいえない」「戦争の語り部は害悪」という物言いさえ生まれつつある。だからこそ、原爆資料館の営みは貴重だ。この夏の必見作。

この短評にはネタバレを含んでいます
中山 治美

広島・長崎の方たちの「悔しさ」を共有す

中山 治美 評価: ★★★★★ ★★★★★

地元局の矜持と使命、内なる怒りを感じる力作だ。発端は`23年のG7広島サミット。各国首脳が資料館を訪問したものの、実際は数十点見ただけの形式的なものだったという。被爆国の使命を疎かにする政府への義憤。何より短時間で回れる場所ではないことを知らしめるべく、アーカイブ映像を駆使しながら歴代館長のインタビューで資料館の軌跡と受け継がれてきた精神を伝える。自らの手で被曝資料を収集した長岡省吾初代館長を皮切りに、揺るぎない信念で責務を果たそうとする彼らの、なんと尊いことか。だからこそ余計に世界との温度差が身に染みる。広島・長崎の人たちが長年抱えている悔しさを改めて知るに違いない。

この短評にはネタバレを含んでいます

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