Blue Heron/ブルーヘロン (2025):映画短評
登場人物の「切なる願い」を、映画の構成で叶える魔法が成功
バンクーバーの美しい自然を背景に、8歳の少女の愛おしい日常と成長、家族関係を綴りつつ、主人公の兄の問題行動が「ささくれ」のように観ているこちらの心を刺激。その感覚が居たたまれないのだが、本作のポイントは、20年後、主人公が映画監督になってからのドラマにある。
家族の厄介者だった兄の望みが「時空を超えること」と主人公は知っていた。その望みを映画監督としてどう叶えてあげられるか。そこに「映画の作り」で応えるという高難度のチャレンジを、本作は優しく、軽々とやってのける。大切な人へのやるせない愛情を、映画の奇跡で表現した…と言ってもいいか。
間違いなく、煌めくような新鋭監督の才能に心から陶酔する一作。
この短評にはネタバレを含んでいます





















