『アバター』が69億の興収でダントツ第1位！東海岸の大雪も客足に関係なし！-12月23日版
全米ボックスオフィス考
アメリカの興行成績を大きく左右する東海岸が大雪に見舞われ、映画館への客足が懸念された週末だったが、吹雪なんぞ何のその！ ジェームズ・キャメロン監督の3D超大作映画『アバター』が、7,700万ドル（約69億3,000万円）という驚異的な興行収入をたたき出し、全米ボックスオフィス第1位に輝いた。（1ドル90円計算）
3,452館・7,000スクリーンにてオープンした同作品は、歴代の12月公開作品興行収入において2007年度ウィル・スミス主演映画『アイ・アム・レジェンド』に次ぐ第2位を記録した。また、『アバター』は3D上映館数においても記録を打ち立てており、2,038館・3,129スクリーンが3Dでの上映を行っている。7,700万ドル（約69億3,000万円）という興行収入のうち5,500万ドル（約49億5,000万円）が3D上映からの売り上げだという統計が出ており、178館が行っているIMAX上映からは950万ドル（約8億5,500万円）の収入が報告されている。これは、映画『スター・トレック』が記録した封切り第1週目のウイークエンドIMAX興行収入850万ドル（約7億6,500万円）の記録を更新する結果となった。配給の20世紀フォックスが行った週末リサーチによると、『アバター』を観に来ていたお客の57パーセントは男性客、そして全体の62パーセントは25歳以上の観客であったという結果が出ている。
第2位は、先週の第1位から約50パーセントの下降率で1,219万ドル（約10億9,710万円）を収めた、映画『プリンセスと魔法のキス』。公開4週目現在の総合売り上げは、4,470万ドル（約40億2,300万円）となっている。
かわって第3位は、底力を見せ続けて快走中の映画『ザ・ブラインド・サイド』（原題）。1,002万ドル（約9億180万円）の成績で、公開後31日目現在1億6,470万ドル（約148億2,300万円）の総合収入を上げている。映画『あなたは私の婿になる』を抜いて、歴代のサンドラ・ブロック主演作品では、売り上げナンバーワンを記録している。
第4位は、初登場の映画『噂のモーガン夫妻』で662万ドル（約5億9,580万円）の売り上げ。一昔前はロマコメの花形だったヒュー・グラントとサラ・ジェシカ・パーカーの主演作品で、2,718館・3,000スクリーンでの大型ロードショーにもかかわらず、残念ながらさえないデビューとなってしまった。
第5位は、トップ5圏外転落を免れた映画『ニュームーン/トワイライト・サーガ』で441万ドル（約3億9,690万円）。先週から約45パーセントのダウンとなった。だが、推定製作費5,000万ドル（約45億円）のところ、12月20日現在においての総合収入が2億7,460万ドル（約247億1,400万円）という数字を示しており、関係者はパーティー・ムード全開といったところだろう。
さて、今週末も映画ファンにはヨダレもののホリデー大作が多く、まさに極楽ウイークエンドだ。次回のランキングで上位が予想される作品を数点ご紹介しよう。
筆頭となるのは、待望の娯楽大作映画『シャーロック・ホームズ』だ。ガイ・リッチー監督が久々にさえた演出を見せており、ロバート・ダウニー・Jr演じる新世代版シャーロック・ホームズが見ものである。
次は、ハリウッドかいわいですでに「アカデミー賞有力候補！」の声が聞かれる、映画『マイレージ、マイライフ』。ここ最近ではまれに見るおいしいドラマ作品だ。主役を務めるジョージ・クルーニーは、本作で初のアカデミー賞主演男優賞にノミネートされるのでは……といううわさで持ちきりである。
次は、ホリデーに威力を発揮するファミリー映画で、12月23日(水)公開の映画『アルビン・アンド・ザ・チップマンクス：ザ・スクイーコール』（原題）。このシリーズは、いつも公開時期を心得ており、ソツがない。果たして今回は初登場何位になるか？
ちなみに、ヒース・レジャーの遺作となった映画『Dr.パルナサスの鏡』も週末に公開が決まっており、次回の全米ボックスオフィスの上位は大混戦となりそうだ。（取材・文：神津明美 / Addie Akemi Kohzu）
