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暴力とセックスはあたりまえ!ヤクザ、スケバン、ハレンチ!「東映不良性感度映画」を特集-映画秘宝

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映画秘宝8月号表紙
映画秘宝8月号表紙

 5月9日、東映前会長の岡田茂氏が逝去、岡田氏が60年から70年代に送り出した数々の東映娯楽映画を「東映不良性感度映画」と銘打って映画雑誌「映画秘宝」が特集し、映画のビジュアルとともに熱く内容を紹介している。

 60年代から70年代にかけて東映が世に放った映画の数々は、現在の邦画ラインナップからは想像もつかないほど、暴力、エロは当たり前、岡田氏自身「東映の映画はモラルと遠くはなれたところにある」と発言をしていたそうで、女性の観客にまったく迎合しないアウトロー映画群だった。

 そもそもこの特集のビジュアルがすごい。セーラー服姿でバスト丸だし、ライフルを持ってすごんでいる女子高生(『恐怖女子高校 女暴力教室』より)、お侍の上にあられもない姿で馬乗りになっている尼さん(『エロ将軍と二十一人の愛妾』より)、日本刀を持ってさらしを巻き、なぜかブーツを履いた美女軍団(『ずべ公番長 ざんげの値打ちもない』より)など、今のメジャー映画会社が絶対にやりそうもない設定とビジュアルがてんこもりに本誌を賑わす。おまけに表紙は思いっきりヤクザな菅原文太だ。

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 特集は岡田氏という人物の人となりから入り、この時代の東映映画を支えた深作欣二監督をのぞく鈴木則文監督、中島貞夫監督、関本郁夫監督らが岡田氏を語っている。またヤクザ映画の金字塔『仁義なき戦い』が30分でわかる講座、東映ビューティーズと銘打ったスケバンを演じた女優たちや『女囚さそり 701号怨み節』の梶芽衣子の紹介にとどまらず、「東映ポルノこの5本!」「ブルース・リーより早かった?」と小見出しがつく東映和製カラテ映画や東映実録犯罪映画、東映セックスドキュメントなど当時の東映映画をすべてここに凝縮しようとする気迫が感じられる特集だ。特集とは別に『相棒』シリーズの和泉聖治監督が東映やくざ映画からピンク映画時代まで自分の映画を語り、こちらは、東宝だが特撮SPECIAL INTERVIEWで星由里子のインタビュー、全然関係ないが映画『デンデラ』の倍賞美津子と草笛光子のインタビューまで掲載されていて、とにかくシブい! 1冊になっている。(編集部・下村麻美)

映画秘宝8月号は発売中

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