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全体興収が前年比で12%ダウンの中、『スノーホワイト』が初登場1位! -6月4日版

全米ボックスオフィス考

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誰もが知る童話を大胆にアレンジ! - 第1位に輝いた映画『スノーホワイト』
誰もが知る童話を大胆にアレンジ! - 第1位に輝いた映画『スノーホワイト』 - (C) 2012 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

 グリム童話「白雪姫」を少々ひねってスパイスを利かせたアクション・アドベンチャー映画『スノーホワイト』が、今年4番目に高いデビュー週末興収5,622万ドル(約44億9,760万円)をたたき出し全米ナンバー1に輝いた。『トワイライト』シリーズのクリステン・スチュワート主演のためか、業界内ではこの映画がティーンの少女たちにしかウケないのでは……と懸念されていたが、関係者たちにとっては幸いの取り越し苦労となったようだ。(1ドル80円計算)

映画『スノーホワイト』写真ギャラリー

 3,773館で大型公開された同作品は、共演に映画『マイティ・ソー』のクリス・ヘムズワース、邪悪な魔女にシャーリーズ・セロンがはまり役で出演しているほか、渋い役といえばこの人ありのイアン・マクシェーン(テレビドラマ「デッドウッド ~銃とSEXとワイルドタウン」シリーズ)、性格俳優の最高峰トビー・ジョーンズ(『裏切りのサーカス』)などがサイドをガッチリ固めている。成功の要因として手堅い俳優陣の他にも配給のユニバーサルが打ち出したPR作戦が高く評価されている。

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 最初の予告編では、目を引く視覚効果を中心に昔から親しまれてきた童話をもとにした映画であることをアピールし、公開日近くになると男性客をターゲットにした「これはおとぎ話ではない」というスローガンを用いたダークなストーリー性を前面に出したPR作戦を展開した。これが功を奏し週末の観客調査によれば、観客の52%が30代以上そして男性客が47%とさまざまな人たちがこの映画を観に劇場に足を運ぶ結果となり、手際の良いPR作戦のたまものと評判になった。

 2位はワンランクダウンとなった映画『メン・イン・ブラック3』で2,808万ドル(約22億4,640万円)。公開9日目にして1億ドル(約80億円)の大台を突破した。3位は映画『アベンジャーズ』で2,049万ドル(約16億3,920万円)。ついに映画『ダークナイト』を歴代全米興行記録3位の座から蹴落とし、次に狙うのは6億5,865万ドル(約526億9,200万円)で2位をキープしている『タイタニック』だ。

 4位に収まったのは509万ドル(約4億720万円)で映画『バトルシップ』。先週から53.9%減で残念ながらこのまま静かに沈んでいってしまいそうだ。5位は映画『ディクテーター 身元不明でニューヨーク』で470万ドル(約3億7,600万円)。同じくラリー・チャールズ監督とサシャ・バロン・コーエンがタッグを組んだ前作『ブルーノ』の全米総合収益6,005万ドル(約48億400万円)は超えられそうだが、夏のコメディー作品として見るとどうも芳しくない。今週は去年の同時期のトップ12作品の興収と比べると12%落ちと少々冷夏気味のボックスオフィスである。

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 今週末はファミリー・アニメとSFアクション大作の封切りが控えており、両作品とも首位を狙える器であることから、来週のボックスオフィスはもう少し活気が出そうだ。人気シリーズ3作目『マダガスカル3』はトップの有力候補。前作から4年ぶりにスクリーンに戻ってくるが、この間に映画の人気キャラであるペンギンたちを主人公にしたテレビシリーズも好調で、新作への客足も大いに期待できそうだ。

 そして『マダガスカル3』に真っ向から対決するのはリドリー・スコット監督の新作『プロメテウス』。『マダガスカル3』がPG指定で約4,000館、『プロメテウス』はR指定で約3,300館での公開予定と前者のほうが有利な立場にあるが、SF映画ファンが首を長くして待ち焦がれている『プロメテウス』がボックスオフィスでどこまで奮戦するか楽しみである。(文・ロス取材:明美・トスト/Akemi Tosto)

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