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福島原発事故を描いた『祭の馬』にドキュメンタリー部門最優秀作品賞

第10回ドバイ国際映画祭

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『祭の馬』にドキュメンタリー部門最優秀作品賞
『祭の馬』にドキュメンタリー部門最優秀作品賞 - (C) 2013記録映画『祭の馬』製作委員会

 アラブ首長国連邦(UAE)で開催された第10回ドバイ国際映画祭で、松林要樹監督の映画『祭の馬』がアジアアフリカ・ドキュメンタリー部門の最優秀作品賞を受賞した。なお、同部門に選出されていた想田和弘監督の『選挙2』は賞を逃した。

映画『祭の馬』場面写真

 本作は、福島第一原発事故の被害を受けた福島県にカメラを向けたドキュメンタリー映画『相馬看花(そうまかんか) -第一部 奪われた土地の記憶-』に続く第2部。今回は東日本大震災の津波被害から奇跡的に助かったものの、福島第一原発事故時、半径20キロ圏内にいたために数奇な運命をたどることになった馬の姿を通して、被災地の現状を伝えている。

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 残念ながら松林監督はすでに帰国の途に着いており授賞式には参加できなかったが、14日の映画公開初日に花を添える朗報となった。受賞結果を聞いた松林監督は「まさかの受賞で驚きです。インシャラー(アラビア語で『神の思し召しのままに』の意味)でした。東京の三畳一間で暮らす住人にこんな時が来るとは思いませんでした」と喜びのコメントを寄せた。

 一方、本年度のカンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)受賞後、中国圏のアカデミー賞こと台北金馬奨で最優秀長編作品賞を含む4冠を受賞するなど、世界の映画祭で台風の目となっているアンソニー・チェン監督の『イロイロ(原題) / ILO ILO』が、アジアアフリカ長編部門で最優秀作品賞と最優秀女優賞の2冠を制した。

 同作は米アカデミー賞外国語映画賞のシンガポール代表に選ばれており、このままの勢いでオスカーまで獲得するのか、さらに注目が高まりそうだ。(取材・文:中山治美)

主な受賞結果は以下の通り。

【アジアアフリカ・ドキュメンタリー部門】
■最優秀作品賞
『祭の馬』(日本)松林要樹監督

【アジアアフリカ長編部門】
■最優秀作品賞
『イロイロ(原題) / ILO ILO』(シンガポール)アンソニー・チェン監督

■最優秀男優賞
イルファン・カーン 『ザ・ランチボックス(原題) / The Lunch Box』(仏・独・インド)

■最優秀女優賞
ヨー・ヤンヤン 『イロイロ(原題) / ILO ILO』(シンガポール)

■最優秀監督賞
ツァイ・ミンリャン監督 『ピクニック』(台湾)

映画『祭の馬』は12月14日よりシアター・イメージフォーラムにて公開 全国順次公開

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