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もう少しでアカデミー賞!選外となった惜しい作品あれこれ【第87回アカデミー賞】

もう少しでアカデミー賞!選外となった惜しい作品あれこれ
ジェイク・ギレンホールが激やせして熱演!『ナイトクローラー(原題)/ Nightcrawler』 - 写真:PictureLux/アフロ

 今回のノミネート結果は、概ね映画ファンの予想通りだったが、それでも賞レースで話題を集めたにもかかわらず選外になった作品はある。(文・平沢薫)

 まず主演男優賞。ジェイク・ギレンホールが『ナイトクローラー(原題)/ Nightcrawler』で、違法な取材から事件の容疑者になってしまうリポーターを“激ヤセ”して熱演、ゴールデン・グローブ賞や全米映画俳優組合賞など多数ノミネートされたのに、選外に。これは昨年の『ダラス・バイヤーズクラブ』で主演賞受賞のマシュー・マコノヒーが“激ヤセ”演技だったから「また?」と思われてしまったのかも。『インヒレント・ヴァイス(原題) / Inherent Vice』のホアキン・フェニックスも選外。彼は主演助演合わせて3度ノミネートされているから4度目は多すぎ? そういえば、今回の主演男優ノミネートは、これが主演助演計3度目のブラッドリー・クーパー以外、みな初ノミネートだ。

 次に主演女優賞。意外なのは、ゴールデン・グローブ賞コメディー/ミュージカル部門主演女優賞受賞のエイミー・アダムスが選外なこと。実在の人物を演じたのは『ワイルド(原題)』『博士と彼女のセオリー』も同様なので、この中ではインパクトが弱かったのかも。

 助演男優賞は各映画賞とも同じような顔ぶれだが、ワシントン映画批評家協会賞は、素顔が見えないのに見事な演技で唸らせた『猿の惑星:新世紀(ライジング)』のアンディ・サーキスをノミネート。これから各映画賞が、モーションキャプチャー演技をどう評価していくのかも気になるところ。

 助演女優賞では、ニューヨークの犯罪社会を描いて評判が高い『ア・モスト・ヴァイオレント・イヤー(原題)/ A Most Violent Year』のジェシカ・チャスティンが選外。この映画は意外なことに他部門もノミネートなしだが、全米公開が12月31日限定公開スタートだったので、アカデミー会員があまり見ていなかった? 『セント・ヴィンセント(原題) / St. Vincent』のナオミ・ワッツは全米映画俳優組合賞にはノミネートされたのに、こちらは選外。彼女は『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』でも好演しているけど、この部門はエマ・ストーンがノミネートされてしまってる。そして、セットでノミネートされることが多いのが、作品賞と監督賞。『セルマ(原題) / Selma』は、他では監督賞もノミネートされているのに、アカデミー賞では作品賞と歌曲賞のみ。女性監督は難しい? 

ゴーン・ガール
デヴィッド・フィンチャー監督の『ゴーン・ガール』が作品賞、監督賞にノミネートされていないのも意外(C) 2014 Twentieth Century Fox

 また、デヴィッド・フィンチャー監督の『ゴーン・ガール』が主演女優賞のノミネートだけで、作品賞、監督賞にノミネートされていないのも意外。20世紀フォックスが子会社フォックス・サーチライトの『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』に力を入れたからかもしれないが、フィンチャーは『ソーシャル・ネットワーク』のときもオスカーでは作品賞と監督賞は取れなかった。この監督のファンとしては、彼があまりに完璧主義者だから現場のスタッフたちには好かれず、それで票を入れてもらえないのかも、などと妄想を膨らませたくなる。本作は、映画賞を総なめした脚色賞も選外でびっくり。原作小説の作者自身による脚色だから、アカデミー会員の脚本家たちの評価が厳しかった?

 また、スカーレット・ヨハンソン主演の異色SF『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』は各映画批評家賞では作品賞、音楽賞、撮影賞などにノミネートされているのに、アカデミー賞ではノミネートなし。好き嫌いが分かれるタイプの作品は、アカデミー賞とは相性がよくないようだ。

アンダー・ザ・スキン 種の捕食
映画『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』 - (C)Seventh Kingdom Productions Limited, Channel Four Television Corporation and The British Film Institute 2014

 今回、もっとも意外だったのは長編アニメーション部門の『LEGO(R)ムービー』のまさかの落選。これについては『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の監督ジェームズ・ガンも「この映画は、作品賞候補中の7、8作よりも優れてるのに」と憤慨している。このファンたちの失望の声に、フィル・ロード監督がレゴで作ったオスカー像をツイートしてファンに感謝したのはニュースでもご紹介済み。

 しかし、『LEGO(R)ムービー』がワーナー映画の大作なのに選外で、小さなスタジオの『ザ・ボックストロールズ(原題) / The Boxtrolls』『ソング・オブ・ザ・シー(原題) / Song of the Sea』、そして日本の『かぐや姫の物語』がノミネートされたのは、プロモーションの加熱が批判される昨今のアカデミー賞では異例の、誠意ある選択の結果かも。とはいえ『LEGO(R)ムービー』は全米プロデューサー組合賞のアニメ映画賞はしっかり受賞。続編も製作進行中だから、オスカーでも次のチャンスがありそうだ。


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