主演・浅野忠信が感じたカンヌ受賞・深田晃司監督のすごさ

第69回カンヌ国際映画祭

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共にカンヌのレッドカーペットを歩いた深田晃司監督と浅野忠信 - Ian Gavan / Getty Images

 第69回カンヌ国際映画祭である視点部門審査員賞を受賞した映画『淵に立つ』の主演を務めた浅野忠信が、メガホンを取った深田晃司監督のすごさについて語った。

【写真特集】カンヌ映画祭レッドカーペット

 深田監督は、映画美学校監督コース修了後に平田オリザ主宰の劇団青年団に演出部として入団し、2006年の中編『ざくろ屋敷 バルザック「人間喜劇」より』で映画監督デビューを果たした36歳。『東京人間喜劇』『歓待』『ほとりの朔子』『さようなら』と監督作が次々と国際映画祭で取り上げられては賞が贈られ、長編5作目となる『淵に立つ』でついにカンヌの地を踏んだ。

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 大きなスタンディングオベーションが送られた公式上映から一夜明け、現地で取材に応じた浅野は「本当に感謝しています。深田監督でなければこういう経験はできなかったと思うので」と監督への思いを口にする。「カンヌに来るということだけではなくて、撮影全体も含めたカンヌに来るまでの時間ですよね。監督はすごく優しい人で、その穏やかさがありながら決して穏やかではない映画を作っているわけで。その感じは今まで経験したことがないものでした」。

 浅野が演じたのは、金属加工工場を営む夫婦(古舘寛治筒井真理子)とその一人娘のもとにやって来た前科持ちの男。夫の古い知人だった男は彼らと奇妙な共同生活を始めるが、やがて男は家族に残酷な爪痕を残すことになる。撮影前からこのキャラクターについてやりたいことを深田監督にアピールしていたという浅野は「それを監督は受け入れてくれたんですよね。結構わがままも言いましたけど、きちんと前向きに受け止めてくれて、僕のやりたいことを理解した上で演出してくれました。こういうふうに聞いてもらえることってなかなかないですし、聞いてもらえたとしても演出にまでつながるかというと難しいんですよね」と深田監督ならではの演出術に言及。

 「僕が例えば『赤いシャツを着ていたい』と言ったら受け入れてくれる。でもその先で乱れることがあったら、ちゃんと軌道修正してくれるんです。役者って調子に乗っているだけなので、わけがわからないところへどんどん行くことがあるのですが、それをちゃんと一つのキャラクターとしてインプットして、その人が乱れないように『この人だとこういうことがあるんじゃないですか?』と投げ掛けてくれる。だからすごく頼っていました」と明確なビジョンを持った若き監督に感銘を受けたようだった。(編集部・市川遥)

映画『淵に立つ』は今秋、有楽町スバル座ほかにて全国公開

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