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新垣結衣のコメディー演技が輝く理由とは?

息ぴったりだった二人
息ぴったりだった二人 - 写真:高野広美

 テレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」「コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命 THE THIRD SEASON」と立て続けにヒット作に出演した新垣結衣瑛太とダブル主演する映画『ミックス。』。この映画で新垣はまたもキュートでコミカルな魅力を爆発させているのだが、彼女のコメディー演技は、どうしてこんなに人の心をとらえるのだろう?

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 本作は元カレを見返すために一念発起して亡き母の遺した卓球クラブを引き継いだヒロインが、凸凹なメンバーと男女混合(=ミックス)ダブルスで全日本選手権を目指すというロマンティックコメディー。「逃げ恥」でコメディエンヌとしての才能が開花した印象のある新垣だが「実は昔からコメディー作品にはよく出させていただいているんですよ」と一作一作の積み重ねがあったからこそと強調しつつ、「単純に、コメディーって好きなんです」と語る。

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 この映画は、新垣が出演したヒットドラマ「リーガルハイ」の古沢良太脚本&石川淳一監督作。「このチームは、新垣結衣がコメディーに関して“どこまでやれるか”をよく知っている。だからこそ、それを上回ってはいきたいなという思いがありました。基本的に意識するのは、思いっきりやる! ということくらいなんです」とシンプルな心構えがあるだけとあくまで自然体だ。

 新垣が演じる多満子とペアを組む萩原を演じた瑛太は「セリフのリズム感みたいなものがすごくいいんですよね。呼吸の仕方なのか、お芝居のリズム感が心地いいんです」と共演者として間近でその魅力を実感した様子。この映画は奥深い人間ドラマでもあって、元ボクサーの萩原は仕事もうまくいかず妻子にも去られるというシリアスな状況にある。

 そんな萩原を演じた瑛太が「僕は今回いわゆるコメディー演技はしていない気がする。ただ一生懸命にやっているだけなんだけど、それが笑えちゃうみたいな感じで」と振り返ると、新垣も「一生懸命だけど本人が不器用でうまくいかなかったりして、掛け合いの間やテンポで滑稽に見えるんですよね。多満子の回想シーンに関しては、わかりやすくやってますけど」と同意する。この回想シーンというのは、新垣が思わぬ姿に挑んだりと見どころの一つとも言うべき場面。人間ドラマを誠実に演じ、一方でコミカルな芝居でもセンスを発揮する。この映画が笑って泣ける人間ドラマにして楽しいロマンティックコメディーとして成立しているのは、新垣のコメディエンヌとしての魅力が際立つからこそなのかもしれない。(取材・文:浅見祥子)

映画『ミックス。』は10月21日より全国公開

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