猫の追いかけたくなる魅力!動物写真家・岩合光昭が語る

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岩合光昭と猫のベーコン - 撮影:坂田正樹

 ドキュメンタリー番組「岩合光昭の世界ネコ歩き」(NHK BSプレミアム)などで知られる動物写真家の岩合光昭が、映画『ねことじいちゃん』で念願の映画監督デビューを果たした。67歳にしてめぐってきたフィクション初挑戦への並々ならぬ思いとは? あふれる猫愛を交えながら、その胸中を語った。

【写真】猫のベーコンが可愛すぎる!『ねことじいちゃん』インタビューカット

 ねこまき(ミューズワーク)による同名人気コミックを実写映画化した本作は、猫と老人ばかりの小さな島を舞台に、妻に先立たれた元教師の大吉と飼い猫のタマたちのほのぼのとした日常を切り取ったヒューマンドラマ。主人公の大吉役に映画初主演となる落語家の立川志の輔、カフェを開くために都会から移り住んできたヒロイン・美智子役に柴咲コウ、そのほか小林薫田中裕子銀粉蝶柄本佑葉山奨之ら新旧実力派俳優が脇を固める。

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 そもそも、自身の著書にねこまきがたびたびイラストを描いていたこともあり、原作コミックを全巻読んでいたという岩合。そこにきて同作の映画監督のオファーが舞い込んだことから「不思議なご縁を感じた」と振り返る。67歳にしてめぐってきた大きな挑戦だった。「ノンフィクションはたくさん撮ってきましたが、フィクションの監督は初体験。さすがに即答はできませんでしたが、10年前に1度チャンスを逃していたので、その悔しさも心のどこかにあったのでしょうね。気付いたら、イメージがどんどん膨らんで、すっかりやる気になっていた(笑)」

ベーコンを抱く岩合光昭 - 撮影:坂田正樹

 岩合監督の「僕にしか作れない『猫映画』を撮ってやろうと引き受けさせていただきました」という言葉通り、本作は猫の行動によって人間ドラマに深みを与えるこれまでにない猫映画。個性あふれる島猫の自然なショットを盛り込みながら猫と人間が織りなす愛の物語が展開する、猫好きにはたまらない作品となっている。そして、その猫たちの中心にいるのがオーディションを勝ち抜き、タマ役を射止めたベーコンだ。

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 「最初は島猫を使おうと思っていたのですが、約60人のスタッフ、キャストを抱えながら、主人公にふさわしい猫を探す時間はない。それに脚本に沿った作品を仕上げるためにはあまりにもリスクが高いということで、動物プロダクションを回ることにしました。100匹以上の猫と会いましたが、最終オーディションに残ったのが6匹。その中で、ベーコン(アメリカンショートヘアのオス)は別格の存在感を放っていましたね」と岩合監督は述懐する。

 ベーコンの人懐っこさと何事にも動じないふてぶてしさには「正直、驚いた」という岩合監督。「なんと、オーディションで自分の番になると、スタッフ一人一人の足元を巡ったんです。まるであいさつするみたいに(笑)! これまで猫をたくさん見てきましたが、この行動にはビックリしました。試しに大吉役の志の輔師匠と一緒に歩いてもらったのですが、今度は寄り添いながら師匠の顔を2回見上げる名演を披露したんです。思わず『これだ!』って、心の中で叫びましたね」

人見知りをしない猫のベーコン - 撮影:坂田正樹

 世界中の猫をカメラに収めてきた岩合監督でさえ、ベーコンの行動に驚いたというのだから、猫という動物は奥が深い。そんな猫の魅力について岩合監督は「永遠にわからないところかな。人間の男女もそうですが、わからないから魅力的、わからないから知りたい、追いかけたいと思うんですよね」と笑顔を見せる。

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 「どれだけ追いかけてもわからない、ということは『この猫はこういう猫、あの猫はこういう猫』という具合に『個』で認めることにもつながってくる。今回、35匹の猫が登場しますが、人間と同じように、猫にも1匹1匹個性があるんだということをこの映画でも描けていたらいいですね」。十人十色ならぬ十猫十色。猫を見ていて飽きないのは、もしかすると、人間以上に「個」の力を秘めているからかもしれない。(取材・文:坂田正樹)

映画『ねことじいちゃん』は2月22日より全国公開

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