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吉沢亮「青天を衝け」で役が染みつく 大河撮影の1年を振り返る

吉沢亮
吉沢亮

 現在放送中の大河ドラマ「青天を衝け」(NHK総合ほか)。徳川幕府が崩壊し、時代は明治へと移り、9月12日放送の第26回ではパリに留学していた主人公・渋沢栄一が血洗島(埼玉県深谷市)に帰郷。歴史の表舞台へと歩みを始める。栄一を演じる吉沢亮にとっても、クランクインから1年が経過。新たなステージとなる「静岡編」に対してどんな思いを抱いているのだろうか。

【写真】インタビューアザーカット&「青天を衝け」26回場面写真

ディーン・フジオカとの芝居は「気持ちがいい」

 草莽(そうもう)の志士として倒幕を目指していた栄一は、徳川(一橋)慶喜(草なぎ剛)の側近である平岡円四郎(堤真一)との出会いから一橋家の家臣となり、幕臣としてパリに留学。その留学先で、大政奉還、王政復古の大号令、そして戊辰戦争と時代は急転し、ついに江戸幕府は崩壊。明治新政府が発足され、新たな時代が幕を開けた。

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 吉沢は「時代が明治になり、江戸が東京に変わり、今現在に生きているうえで馴染みのある言葉が物語でもどんどん飛び交うようになってきます。それと時を同じくして、栄一も本領発揮していきます」と期待をあおる。

 当然ながら、栄一が出会う人々の幅も広がっていく。「東の渋沢、西の五代」と称され、日本近代化に尽力するディーン・フジオカ演じる五代才助(友厚)は、その出会いのなかでも非常に大きな影響を受ける人物だ。

 「ディーンさんは、(2015~2016年放送の連続テレビ小説)『あさが来た』でも大森美香さんの脚本で五代さんを演じていることもあって、すごく役が染みついている感じがあるんです。ディーンさんの人柄と五代さんの人柄がリンクしているように感じて、一緒に芝居をしていてすごく気持ちがいい。とても魅力的です」

栄一と岩崎弥太郎との出会い

 そんな五代をはじめ「静岡編」では、さまざまな個性を持った人たちとの出会いが続く。吉沢は「これまではどちらかと言うと、栄一が変人で周囲が彼に振り回されていたのですが、明治になると、逆に栄一が振り回されていくことが多い」と語ると、そのなかでも、歌舞伎俳優の中村芝翫(しかん)が演じる岩崎弥太郎との出会いは、栄一にとって衝撃的だと感じているようだ。

 岩崎と言えば、三菱財閥の創業者となる人物だが「目指す方向性や理想の形は同じなのですが、アプローチ方法がまったく違う。岩崎さんは力を持っている者がどんどん前に進むべきという考えですが、栄一はみんなで進まなければ意味がないと考えている」と対立構造を注目点に挙げる。

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 こうした人々との出会いによって、理想に向かって突き進む栄一自身にも、変化が生じる。

 「これまでは相手が誰であろうと、自分が正しいと思うことは、全力でやってきました。新政府で働くようになってからも、信じる道は変わりませんが、その過程で大人になるというか、多少意にそぐわないことでも、葛藤しつつも、あざとさみたいなものは覚えていく。そういう部分は意識して演じています」

草なぎ剛は憧れのスター

第26回より。慶喜(草なぎ剛)と栄一(吉沢亮)(C)NHK

 新しい出会いがある一方で、栄一と草なぎ剛演じる徳川慶喜との関係も、物語に大きな意味を持たせる。

 「慶喜のことは彼の立場がどう変わろうとも、ずっと尊敬している。栄一がどんどん偉くなっても、それはまったく変わらないんです。『青天を衝け』は、栄一と従兄の喜作(高良健吾)、慶喜と円四郎、そして栄一と慶喜のように、男二人の関係を色濃く描いている作品だと思っていて、その意味では、栄一と慶喜の関係は、今後も作品の重要な肝になっていくと思います」

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 慶喜演じる草なぎについては「僕がこの仕事をする前から大スターであり、やっぱり僕にとってはスターなんです」と大きな存在であることを明かし、「栄一が慶喜に抱く尊敬と、自分が草なぎさんに抱く尊敬は、形は違うかもしれませんが、リンクしている部分はあると思います。役者としても憧れが強いので、そういう思いが自然と関係に出ればいいなと思っています」と今後の芝居に思いを馳せていた。

1年間以上同じ人物を演じて役が染みつく

第26回より(C)NHK

 クランクインして間もなくの取材では「俳優として新しい扉が開いている」と話していた吉沢。そこから約1年が経過した。「1年以上撮影が続き、意識していなくても、どこかで僕の体のなかに栄一が染みついているような感じがあります」と現在の心境を語ると「栄一が成長していくなかで、僕自身も成長しなければならない。とてもクオリティの高いものを求められているような気がしている」と大河の主演を担うプレッシャーを吐露する。

 明治に入り、和装から洋装へのいで立ちも変わった。「僕自身はあまり変えていないつもりなのですが、セットが変わると、ちょっとした違和感も生じるので、どこまでいろいろな部分を変えていったらいいのか、その塩梅が難しいですね」と笑う。

 無邪気な青年から、大人へと成長していく姿が描かれる「静岡編」。吉沢は「周囲の人たちから、いろいろなバトンをもらい、最後まで生き延びたからこそ、栄一はいろいろなことを成し遂げられたんです」と言い、一方で「残されていく者たちの哀愁が伝わればいいなと思っています」と未来に向かって邁進する栄一の“陰の部分”にも注目してほしいと見どころを述べていた。(取材・文:磯部正和)

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