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『メアリと魔女の花』スタジオポノックの新作、22年夏公開 主人公は誰にも見えない少年

ティザーポスタービジュアル
ティザーポスタービジュアル - (C)2022 Ponoc

 『メアリと魔女の花』以来、5年ぶりとなるスタジオポノックの長編アニメーション映画『屋根裏のラジャー』が、2022年夏に公開されることが8日、明らかになった。イギリスの作家・A.F.ハロルドの小説「The Imaginary(ぼくが消えないうちに)」を原作に、少女の想像から生まれた誰にも見えない少年を主人公にしたファンタジー。監督を『もののけ姫』(1997)、『千と千尋の神隠し』(2001)など多くのスタジオジブリ作品に携わり、スタジオポノックの短編アンソロジー『ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-』(2018)の一編『サムライエッグ』の監督を務めた百瀬義行が務める。併せて公開された特報映像では、一見すると普通の少年のような“見えない”主人公ラジャーの姿が見られる。105分予定。

誰にも見えない少年の姿も!『屋根裏のラジャー』特報

 スタジオポノックは、ジブリ作品『かぐや姫の物語』(2013)や『思い出のマーニー』(2014)のプロデューサーを務めた西村義明が、2015年4月に立ち上げたアニメーション制作会社。スタジオの第一作目となる長編映画『メアリと魔女の花』(2017)は、興行収入32.9億円の大ヒットを記録した。5年ぶりの長編となる本作は、人間の想像が食べられてしまう世界を舞台に、少女の想像から生まれた“イマジナリ”という存在の主人公ラジャーと仲間たちが、大切な人の未来と運命を懸けた誰にも見えない戦いに挑む物語。原作の「The Imaginary」は、イギリス文学協会賞受賞をはじめ、ケイト・グリーナウェイ賞、カーネギー賞などにノミネートされるなど高い評価を受けている。

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 プロデューサーの西村いわく、原作を手にしたのは『メアリと魔女の花』を作り終えた直後。「誰もが経験したことのある人生のきらめき。愉快で、少し怖く、何より心が動きました。この文学を映画にできないだろうか。人間でも幽霊でもロボットでも動物でもない、『人間に想像された少年』の視点で私たちの今を捉える映画を作れないか。2年のあいだ考え続け、ラジャーの姿が立ち現れました」と制作に至った経緯を語っている。

A.F.ハロルド「The Imaginary」原作書影(「ぼくが消えないうちに」こだまともこ訳・ポプラ社刊)

 監督の百瀬は、オリンピック文化遺産財団の芸術記念作品『Tomorrow’s Leaves』(2021)の監督を務めたことも記憶に新しく、故・高畑勲監督に「百瀬さんがアニメーションを進化させる」と言わしめた才能の持ち主。

 ティザーポスタービジュアルには、幻想的な巨木に集う、ラジャーとイマジナリの町に暮らす仲間たちのシルエットが収められている。

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 原作者・A.F.ハロルド、百瀬監督、西村Pのコメント全文は下記の通り。(編集部・石井百合子)

A.F.ハロルド

 スタジオポノックが私とエミリーの小説に特別なものを見いだし、時間と才能を費やして映画化してくれたことを嬉しく光栄に思います。この物語が本から映画へどう変化されていくのか、楽しみで興味津々です。そしてスタジオポノック作品だからこそ信頼しています。

百瀬義行監督

 “想像”を具現化するのは、とても難しい作業です。「見たことがないもの」を映画で見せるという高いハードルがある一方で、だからこそ、アニメーション表現としての面白味を感じ、挑戦の意識を持って作っています。“想像の中から生まれた少年”と聞くと、一見、窮屈な印象に思われるかもしれませんが、その少年からの目線に映るのは実に広大で開放された世界です。 ラジャーと≪イマジナリの町≫で暮らす仲間たちは、無邪気で純粋で刹那的な存在ですが、 この“想像たち”から見た世界を、閉塞感で描くのではなく、この時代を生きる私たちに力を与えてくれる、豊かな気持ちと解放感で満ちた映画にしたいと思います。

西村義明プロデューサー

 原作を手にしたのは『メアリと魔女の花』を作り終えた直後でした。誰もが経験したことのある人生のきらめき。愉快で、少し怖く、何より心が動きました。この文学を映画にできないだろうか。人間でも幽霊でもロボットでも動物でもない、「人間に想像された少年」の視点で私たちの今を捉える映画を作れないか。2年のあいだ考え続け、ラジャーの姿が立ち現れました。彼が伝えようとするかけがえのない何かに魅了されていきました。これは、想像の中に生きる少年ラジャーの物語です。誰にも見えない所で必死に生きる世界中の私たちの物語です。そして、あなたの横に愛も希望もいつも「いる」のだと、声高に言う映画です。百瀬義行という才能と、作品に関わる全クリエイターと共に、手描きアニメーション映画のその先を目指します。是非ご期待ください。

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