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「カムカムエヴリバディ」衝撃の第38話、るいの英語セリフに込められた意図とは?

上白石萌音ふんする安子
上白石萌音ふんする安子 - (C) NHK

 今週第8週目に突入した連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土、NHK総合・午前8時~ほか、土曜は1週間の振り返り)。12月22日放送の第38回では、衝撃展開が相次ぎ「安子編」が終了した。制作統括を務める堀之内礼二郎チーフ・プロデューサーと、演出を担当した安達もじりが、荒波の「安子編」を振り返った(以下、第38回までのあらすじに触れています)。

安子はどこへ…第38回の場面カット【写真】

 連続テレビ小説の第105作「カムカムエヴリバディ」は、昭和から令和にわたる時代をラジオ英語講座と共に歩んだ祖母・母・娘、3世代の親子の100年を描いた物語。連続テレビ小説としては初となる3人のヒロインが登場し、上白石萌音深津絵里川栄李奈がリレーを繋いでいく。

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 最初の「安子編」では、上白石ふんする安子の激動の半生が描かれてきたが、第8週になり、目まぐるしく物語が動いている。特に第38回は、安子とるいの間で、積み重なってきた誤解が誤解を呼び、安子は最愛の娘から傷口を見せられて「I hate you」と強い拒絶を受けてしまう。このシーンでは、安子の深い悲しみが描かれる一方で、彼女の幼なじみであるきぬ(小野花梨)の出産や、喫茶店「Dippermouth Blues」のマスターの定一(世良公則)の息子・健一(前野朋哉)の再会などのハッピーな話が交互に挿入され、安子の絶望感がより強調される演出となっている。そして安子自ら、るいと別れることを決断するという衝撃展開が続いた。

 堀之内は「この週の大きなポイントが安子とるいの別れ。7週から8週前半は、そこに向けてエピソードを積み重ねていきました」と語る。るいの安子への拒絶を「I hate you」という英語にしたことについては「藤本さんが書かれた台詞ですが、うならされました。あの決定的なセリフを『大嫌い』と日本語で言ってしまうと、親子の間ではそう特別なやりとりに聞こえないかもしれませんが、「I hate(憎む)you」という英語で理性的に言うことで、より安子の心に突き刺さると感じました。ずっと一緒にカムカム英語を聞いてきて、英語が二人の絆になっていたことも大きかったと思います」と説明する。

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 「安子とるいの別れをどう描いていくかというのは初めからみんなでずっと考えていたのですが、第38回の原稿を藤本さんからいただいて読んだときは、とても衝撃的でした。正直、視聴者の方がどう感じるのかはドキドキです。否定的な反応をいただいても不思議ではないかなという思いもあります」

 また、演出を務めた安達もこの週を作り上げるのは、並々ならぬ思いがあった。「相当議論を重ねて藤本さんに書いていただきました。第7週までは、そこまで安子とるいの関係性は悪くなかったのが、第8週の前半3話で一気にもっていかなければならない。編集段階でもかなり悩んだのですが、15分で3話分という考え方をやめて、45分のドラマにしたらどうなるか、など試行錯誤を繰り返しながら構成していきました」と演出意図を明かしていた。

 さらに、38話ではAIが歌う主題歌「アルデバラン」が冒頭ではなく、物語の後半部分に流れた。この点について、安達は「ヒロインが変わるという、朝ドラでは経験したことがないことをどう見せるかとか考えたとき、一回安子さんの物語に終止符を打ち、新しくるいさんの物語を立ち上げる。ストレートにその意味合いとして、タイトルバックをあの位置にもっていきました」と述べる。そして、最後にるい役を引き継ぐ深津絵里を登場させることで、ヒロインのバトンタッチを明快に表現したのだという。

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 この週の半ばでのバトンタッチについて、堀之内は「話初めの構想では7週の終わりぐらいで考えていたのですが『安子編』の分量が増えてしまい、8週目の半ばになったんです」と明かす。「でも結果的にちゃんと繋がっている形が出せたのでよかったなと。もし金曜日にあのシーンになると、なかなか重い気持ちで週明けまで過ごさなければならない。その意味ではいいタイミングだったと思います」と語った。(取材・文:磯部正和)

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