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本郷奏多、朝ドラ反響も変わらぬ俳優業へのモチベーション

本郷奏多
本郷奏多

 原作へのリスペクトを常に口にしている俳優の本郷奏多。これまでも『GANTZ』シリーズの西丈一郎、『キングダム』の成キョウ、『Diner ダイナー』のキッドなど、原作ファンを唸らせるほどのクオリティーを見せてきたが、最終章として公開される映画『鋼の錬金術師 完結編』二部作で演じるエンヴィーも、さすが本郷と思わせるほど魅力的だ。しかし本人は「あくまで作品のなかの一パーツとして最善の立ち回りをしようと思っているだけ」と涼しい顔。そんな本郷にとって、20年以上というキャリアを積み重ねた俳優業へのモチベーションはなんなのだろうか。その胸の内を語った。

本郷奏多の力強いまなざし!【インタビューカット】

 約5年ぶりとなる続編にして完結編となる『鋼の錬金術師』シリーズ。本郷が演じるのは「嫉妬」の名を持つホムンクルスのエンヴィー。続編の話を聞いたときは「前作から期間が空いたため、続きがあるんだとビックリしました」と正直な思いを口にするが、一方で「ちゃんと完結編と銘打って作品をつくれるというのは、原作に対してもすごく真摯なことだし、すごく嬉しかったです」と笑顔を見せる。

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 エンヴィーは、人間ではないキャラクターであり、ビジュアルからして非常に個性的だ。期間が空いたことで、役に入る難しさはあったのだろうか。本郷は「改めて漫画原作を読んで、アニメも一作目の実写映画も観て復習はしましたが、新たになにかをするという作業はなかった。キャストの方々と顔を合わせたら、すんなりと役に入っていけました」と撮影を振り返る。上半身がかなり見える状態のエンヴィーだが、体型的にも「僕は良くも悪くもここまでずっと体重の変化がないので、使った衣装もベースは前作からそのままでした」と裏話を披露した。

 そんななかでも「エンヴィーというのは、ほかのホムンクルスたちに比べて人間味が強い。そこがある意味で“人への嫉妬”という部分と結びつくと思ったので、人間への憧れやコンプレックスみたいなものをより強く出せればいいなと思って演じていました」と役へのアプローチ方法を語った。

 続けて本郷は「どう演じるかというより、作品のなかにおいて僕が演じるキャラクターがどんな立ち位置にいるのか……ということを考えることが多いです。あくまで作品のなかの一パーツであるので、いかに最善の立ち回りをするかということが重要だなと感じています」と自身の考え方を述べる。

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 エンヴィーはもちろん、前述した成キョウ、キッドなどエキセントリックな役柄を演じることが多い本郷。作品が公開(放送)後には大きな反響が起こることもしばしば。しかし本郷は「特に話題になることで意識したり、なにかに影響を受けたりすることありません」と涼しい顔を見せる。

 3月まで放送されていた連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」でも、川栄李奈ふんするヒロイン・ひなたの恋の相手・五十嵐を演じたが、思わぬ展開に放送後は大きな反響があった。「五十嵐はメチャクチャでしたからね」と苦笑いを浮かべると「すごく反響はありました。親戚周りとか、特に年配の方々が『観たよ』と喜んでくれていました」と振り返っていた。

 「もう20年近く芝居をやっているので、あまり新しい心意気みたいなものはないです」と語った本郷。そんな彼にとって、俳優を続けるモチベーションとは。

 「熱しやすく冷めやすい僕の性格からして、俳優という仕事はずっと飽きずに続けてこられている。根本的に演じることが好きということがあると思いますが、自分が携わった作品を多くの方に観ていただき、その人の心になにかが残ったと実感できる瞬間が一番嬉しい。それがこれまで続けてこられた大きな要因なのかなと思います」

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 先日の製作報告イベントで、本郷は、佐藤隆太演じるヒューズ推しを公言していた。その理由について「僕は結構試写会とかで作品を観に行ったあと、感想や思ったことをメモに残しておくんです。そうすれば舞台あいさつや取材のとき、エピソードに困らないじゃないですか」と明かし、「いろいろと短い文で感想を書いていたのですが、最初に『ヒューズさんがマジヒューズ』って書いてあったんです。2時間の映画を観て、最初に感動したのが佐藤さんのヒューズの完成度だった。もちろん佐藤さんなりに原作にアレンジを加えているのですが、本当に役柄をしっかりつかんでいて、素敵だなと感じたんです」と説明する。

 好きな俳優業、そして作品のために、細かなところでもしっかりと研究し、作品のために尽くそうとする姿勢。「みんなで作り上げていく過程も大好き」と作品作りの魅力を語った本郷にとって「現代劇やオリジナル作品も楽しいですが、自分が夢中になって読んでいた少年漫画の実写化は、また違った高揚感があります。すごく楽しかった」と“ハガレン”との出会いに感謝していた。(取材・文・撮影:磯部正和)

映画『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』は公開中
映画『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』は6月24日公開

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