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「仮面ライダーBLACK SUN」で変身!平澤宏々路、自分のベルトに「手が震えました」

15歳でキャリア10年以上! 活躍が期待される平澤宏々路(こころ)
15歳でキャリア10年以上! 活躍が期待される平澤宏々路(こころ)

 1980年代を代表する人気特撮「仮面ライダーBLACK」をリブートした「仮面ライダーBLACK SUN」で、過酷な運命に翻弄されるヒロイン・和泉葵を演じた女優の平澤宏々路が、「10年後、20年後も感動すると思う」という変身シーンを振り返りながら、本作の経験を通して実感した成長を語った。(取材・文:編集部・入倉功一)

【動画】平澤宏々路「仮面ライダーBLACK SUN」ロングインタビュー

葵が憑依していた

 『孤狼の血』の白石和彌監督がメガホンを取った本作は、国が人間と怪人の共存を掲げて半世紀が過ぎた2022年の日本で、怪人の頂点たる創世王の次期候補・仮面ライダー BLACK SUN/南光太郎(西島秀俊)と、仮面ライダーSHADOWMOON/秋月信彦(中村倫也)の宿命の戦いを描くドラマシリーズ。平澤が演じた葵は、怪人差別の撤廃を訴える若き活動家として、14歳とは思えないカリスマ性とリーダーシップを発揮する役柄だ。

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 「白石監督とお話しさせていただいた時に、葵は『レオン』のマチルダ(ナタリー・ポートマン)のようなイメージがあるという話をしたら大きく頷かれて。葵の髪型もそこからきています。役のイメージが一致したことで、それからはマチルダのように、力強さと弱さを重ね持つ感覚を大切にしていました」という平澤。「葵はとてもしっかりした人ですが、光太郎にだけは少し甘えたり、頼りにしたり、子供らしい一面が出ていると思います」といい、撮影中も西島のそばですごしたという。

「ずっと葵が憑依していたのだと思います」

 「西島さんは何度か共演させていただいているのですが、役に対する思いが力強く、すごく研究されている方だと思います。今回も間近でその姿を見ながら、西島さん演じる光太郎を見た葵が何を感じているのかを考え、演技に反映させることをすごく意識していました」

 国連でスピーチをする場面では、英語のセリフにも初挑戦。画面越しに葵の感情が伝わる迫真のシーンとなったが「自分でもどうしてあそこまで力強くなれたのかわからないです。もう一度、同じ事をやれと言われてもできるかわからないくらい、その時に押し寄せた感情を乗せていたので。そういう意味ではずっと葵が憑依していたのだと思います」と振り返る。「でも、現場は白石監督を中心にすごく明るくて、本当にさっきまであんな過酷なシーンを撮っていたのかな? って思うくらい。カットがかかると結構すぐに自分に戻ってケラケラと笑っていました」

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心が震えた変身シーン

 創世王をめぐる争いに巻き込まれた葵は、敵幹部ビルゲニア(三浦貴大)に囚われ、カマキリ怪人に改造されてしまう。「経験も想像したこともないので、どうしようと思っていました」という平澤は「白石監督に、(他の怪人役の)皆さんはどうやって改造されているんですか? と質問したら、人それぞれだと(笑)。ただ、改造される姿を見た(葵の)お母さんや、やビルゲニアも『つらい』『かわいそう』って思うようなシーンにしてほしいとアドバイスをいただいて。劇中でビルゲニアが『いつ見てもしびれるな』っていうセリフがありますが、『どうしたらしびれてくれるかな?』と考えていました(笑)」と振り返る。

 「カマキリ怪人を見た時は、第一印象としてかっこいい! 嬉しいっ! と思いました。一番好きなのは目です。シャドームーンやブラックサンは丸い複眼ですが、カマキリ怪人は切れ長のレモン型。カマキリらしさだけではなく、葵の力強さが最も出ている部分でお気に入りです」

「ベルトを着けた瞬間は感動で手が震えました」(C)石森プロ・東映 (C)「仮面ライダーBLACK SUN」PROJECT

 クライマックスでは、ベルトを装着して変身ポーズにも挑戦。「台本には書いていなくて、撮影の中盤くらいで田口清隆(特撮)監督に、『変身シーンあるから』と言われ、え!? って(笑)。本当に驚きましたが、西島さんや中村さんの変身シーンを『いいなぁ』と思っていたので、とても嬉しかったです。そこからはいろんな変身ポーズを研究しました。『仮面ライダーBLACK』の倉田てつをさんの変身を見て、どうすれば力強くてキレがあるポーズになるんだろうと考えたりしましたが、実際のポーズは撮影当日までわからなくて。オリジナルの(変身前に力を込める)“拳ギチギチ”ができるのかもわからず(笑)、現場で田口監督から直接指導していただきました」

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 「自分のベルトを着けた瞬間は感動で手が震えました。現場で初めて渡された時は、ああ! と泣きそうになって、たくさん写真を撮りました。変身シーンができるなんて、二度とあるかわからないものですし、10年後や20年後に見返しても感動できる経験だと思います」

女優として大きく成長

“拳ギチギチ”もできた変身ポーズ(C)石森プロ・東映 (C)「仮面ライダーBLACK SUN」PROJECT

 子役時代から活躍し、15歳にして10年以上のキャリアを誇る平澤。「特撮でいうと、『特命戦隊ゴーバスターズ』『ウルトラマンオーブ』『ネオ・ウルトラQ』に出演した経験があって、『仮面ライダーBLACK SUN』で三大特撮に出演させていただいたことになりました。本当に特別な体験だと思いますし、すごく嬉しかったです」と明かす。

 そのうえで、「初めての経験がとても多い現場で、演技に対する考え方や役に対する接し方、自分の価値観が変わって大きく成長できたと思います。この経験をほかの作品でも生かしていきたいです」と白石組の現場を経て、成長を実感した様子。最後は15歳らしく「(成人向け指定のため)友達はみんな『仮面ライダーBLACK SUN』を観られないんです。成人したらみんなで観ようねって約束してます!」と笑みを浮かべた。

「仮面ライダーBLACK SUN」出演で三大特撮制覇!平澤宏々路インタビュー » 動画の詳細
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