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山本千尋、土屋太鳳とのバトルの裏側語る 「今際の国のアリス」を支えたスタントダブルの存在

「今際の国のアリス」シーズン2より山本千尋演じるリサ
「今際の国のアリス」シーズン2より山本千尋演じるリサ

 映画『キングダム2 遥かなる大地へ』や大河ドラマ「鎌倉殿の13人」などで注目を浴びる山本千尋が、類いまれな身体能力を生かし、「今際の国のアリス」シーズン2(12月22日全世界独占配信)で悪役を演じる。共演の土屋太鳳、そしてスタントダブルの坂口茉琴日野由佳と共に半年間のアクション練習を経て作り上げたというオリジナルキャラクターの裏側を語った。

【画像】シーズン2から登場の新キャストたち

 本作は、2010年から2016年まで「週刊少年サンデーS」「週刊少年サンデー」で連載された麻生羽呂のコミックを、『図書館戦争』『キングダム』シリーズの佐藤信介監督が実写化したサバイバルドラマの続編。命を懸けた“げぇむ”を強いられる“今際の国”に迷い込んだアリス(山崎賢人※「崎」はたつさきが正式表記)とウサギ(土屋太鳳)が、元の世界に戻るべく仲間たちと奔走する。シーズン1は2020年12月より配信され、視聴者数が世界70か国以上でトップ10入りした。シーズン2では、“今際の国”の謎を追いかけるアリスとウサギが、謎を解く鍵と思われる場所で仲間と敵、そして“げぇむ”を操る黒幕と出会う。

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「鎌倉殿の13人」に続いてオリジナルキャラに挑戦

 シーズン1を一気見したという山本は「手に汗握る描写に怖がりながら、アクション、頭脳戦など複数の側面があって見始めたら止まらなかった」と引き込まれた様子。シーズン2から参加する山本が演じるのは、アリスやウサギたちに“げぇむ”を仕掛ける「絵札のカード」スペードのクイーン・リサ。オリジナルとなる鬼ごっこのような“げぇむ”「ちぇっくめいと」の主催者で、洗練された美貌と高い身体能力でアリスとウサギを追い詰めていく。

 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも架空のキャラクターで暗殺者のトウ役として人気を博した山本だが、「今際の国のアリス」でもオリジナルキャラクターに。劇中、アリスを誘惑する場面もあり、セクシーな一面ものぞかせる。役づくりにあたってヒントになったのが、リサが「ジムのインストラクターだった」という裏設定だ。

 「監督のイメージでは、リサは自由奔放で“げぇむ”を楽しんでいて、この世界に来るまでは活発な仕事をしていたというのが見えてもいいんじゃないかと。仲里依紗さん演じるミラと被らないようにしないといけないなとか、いろいろ考えたのですが、台本を読ませていただいたときにリサは心を失ったサイボーグのような印象だったのと、(アリスに対して)『あの男タイプなの』といったセリフもあるので、せっかく演じるのであればとことん悪女っぽく、セクシーに演じたいと提案させていただきました。そうしたら『そっちの方がいいかも』と言ってくださって。例えば、声のトーンをハスキーにしたり、とことん闇の世界に生きて悪に徹しようと、楽しみながら演じました」

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アクション部と半年間のトレーニング

土屋太鳳と肉弾戦!

 役づくりにあたって初めに取り組んだのが、肉体改造とトレーニングだったと山本。佐藤監督、アクション監督の下村勇二とは『キングダム2』でも組んでいるがアクションシーンがなかったため、「今際の国のアリス」で満を持してのタッグとなる。

 「今まではインナーのトレーニングや有酸素運動が中心で、ウエイトトレーニングはあまりしてこなかったんです。だけどクライマーのウサギと張り合うためには筋肉をつけないと、と思っていたら想像以上についてしまって(笑)。アクションのトレーニングは、半年間設けてくださったのでありがたかったです。最初は受け身から入って毎日でんぐり返りをしている状態で。“こんなところから始めるんだ”と驚いたのですが、アクション部の方は“受け身一つでもリサのスタイルがあるはず”“千尋ちゃんはきっとこういう動きが得意だし、リサとしても際立つから”とアクションを練ってくださいました。その一方で、“役者さんの本筋はあくまでお芝居だから”とアクションをいかにリサのキャラ設定に組み込めるかというのも考えてくださったので、その半年間は重要な時間になったと思います」

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 受け身の練習に加え、パルクールの練習も重ねた山本。パルクールに関しては、都市型スポーツの国際大会「E-FISE・FIGパルクールバーチャルコンペティション」で男子チャンピオンに輝いたに輝いたZENの教えが手助けになった。

 「当時、ありがたいことにパルクールの世界チャンピオンのZENさんという方とご一緒させていただいて、“パルクールはパフォーマンスではなくて狩りなんだ”と教えていただいたんです。もともとは昔の人たちが獲物を効率的につかまえるために生み出した技だから、その軸を忘れなければ大丈夫と言ってくださって、気づかされることがありました。わたし自身、昔から中国武術をしていてパフォーマンス競技の思考になっていたのですが、観てくださる方に、派手にアクションを見せるために取り入れたと思わせたらダメなんだと。そこをアクション部の方と考えながら作っていけたことで、本当のアクションの意味を追求できた気がして、さすが下村さんチームだと感じ入ることがたくさんありました」

 課題山積みのアクションシーンだったが、輪をかけて苦労したのが“げぇむ”の舞台が「狭い空間」だったこと。「ちぇっくめいと」は発電所で撮影が行われ、常に騒音が響いていたため全編アフレコだったという。ここではスタントダブルの坂口茉琴、日野由佳が危険を伴うアクションをこなし、坂口は土屋の、日野は山本のスタントを担当している。

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 「発電所での撮影は、足場も悪く、至近距離でも相手の声がまったく聞こえない状態。なので助監督さんや監督さんが合図を出した瞬間にセリフを言う、という感じでした。今回、スタントダブルとして坂口茉琴さんと日野由佳さんが入ってくださって。建物の間を飛び移るような難易度の高いシーンをワイヤーをつけながら演じてくださったので、よく見るとあざだらけ。坂口さん、日野さんが身を削って臨んでくださったので、自分で演じるシーンはその方たちの努力を無駄にしないように最大限のパフォーマンスをせねばと気合が入りました。リサとアリスの格闘シーンはスタッフさんが『もう見ていられない……』と引くぐらい、生々しいアクションシーンになったと思います(笑)」

 「華麗ではなく、揉み合っているように」見せるべく、練習を重ねて作り上げたバトルシーン。山本は、アクションはチームで成り立っていることを強調し、「スタントダブルのお二人と土屋さんと4人でウサギとリサのアクションシーンを作ったと思っているので、スタントダブルさんの存在も感じながら観ていただけるとうれしいです」と呼び掛けた。(編集部・石井百合子)

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