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「大奥」田沼意次役・松下奈緒「とても苦しかっただろうと」 気持ちがぐらついたシーン振り返る

松下奈緒演じる田沼意次
松下奈緒演じる田沼意次 - (C)NHK

 よしながふみの同名漫画を実写化するNHKドラマ「大奥」シーズン2(NHK総合・毎週火曜午後10時~10時45分)で老中・田沼意次を演じる松下奈緒が、本作で描かれた意次について、そして17日放送・第13回で気持ちがぐらついたというシーンを振り返った(※ネタバレあり。第13回の詳細に触れています)。

【画像】青沼・源内・意次に理不尽な暴力が…第13回場面写真

 松下演じる意次は、9代・家重の小姓から出世を果たし、10代・家治の時代に。8代・吉宗の遺志を継ぎ、大奥に蘭方医を集めて「赤面疱瘡」の撲滅へ動き出した。機知に富んだ振る舞いと鋭く時代を読んだ独自の手腕で絶大な支持を得るが、同時に様々な陰謀に左右され、第13回では赤面疱瘡の治療法に尽力する本草学者・平賀源内(鈴木杏)や蘭学者・青沼(村雨辰剛)らを悲劇が襲い、意次もまたその責任を擦りつけられることに。

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 意次の解釈を「何があっても動じない冷静さと威厳がある。そして、他者の痛みや気持ちが分かる、包容力のある人物だと思いました。時代を動かすというのは勿論、人の心も動かせるような女性像をつくりあげたいと思って演じました」と述べる松下。その意次と同じ志を持つのが源内。意次に想いを寄せている設定だが、松下は意次と源内の関係をこう振り返る。

 「意次がうまく源内さんを転がしている面もありますが、もちろんリスペクトの気持ちもありますし、吉宗公からの悲願である赤面撲滅に向けて一緒に戦ってくれる良き同士のように感じていたと思います。年齢設定はそんなに離れていないと思いますが、どこか母のような、お姉さんのような目で源内さんを見ている感覚もありました。源内はセリフ量もすごく多いですし、はつらつとしていて明るい“動”のイメージがあります。一方で、意次は冷静なところがあるし、時には引き留めてあげたり背中を押してあげられたりもする。キャラクターはそれぞれ違うけれど、同じ方向を向いて走る中で、強い絆で結ばれている。それを鈴木杏さんがうまく表現してくださっていたので、そこに私も乗せていただきながら、良い関係で演じられたかなと思っています」

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~以下、第13回のネタバレを含みます~

 意次の尽力もむなしく、第13回では志半ばで老中職を解かれることになる。松下は理不尽な運命をたどる意次に「原作でもそうでしたが、台本を初めて読んだ時に『ここまでやって来たのにな』『誰も守ってくれないんだな』というのが率直な気持ちで、非常に悲しい結末だなと思いました。皆いい時は味方になってくれるけれど、何かあると手のひらを返したように総スカンになってしまうというのは辛かっただろうと思います。意次にとっては老中を解かれるという事が全ての終わりを告げられることだと思いますし、志半ばだったのでまだまだやりたい気持ちもあるけれど、思うように動けなくなるやるせなさもあり、最後の『…終わった』という言葉に繋がったのだろうと思います」と思いを巡らせる。

 これまで放送されたなかで思い出深いシーンとして、「源内さんや青沼さんとのシーンはどれも心に残っています」としながら「特に印象的だったのは、13話で描かれた青沼さんとの別れの場面」と振り返る松下。

 「接種により定信の甥が亡くなってしまった後、青沼に『すまぬ! 私はそなたを守り切れぬかもしれぬ』という言葉を掛けますが、きっと意次自身もとても苦しかっただろうと思います。でも、青沼さんはそれを受け止めるだけでなく、さらに『明日も接種の予定があります。今後どうしましょうか』という様な前向きな言葉で返してくれて。こんな私でも、まだ必要としてくれるのだということにも胸を打たれました。気丈に振る舞ってきた意次ですが、この時は気持ちがぐらつきましたし、源内さんと青沼さんのことはずっと守りたいと思ってきたけれど、このシーンでは逆に、青沼さんに包み込んで貰ったような感覚になりました」と意次役として揺さぶられたシーンを思い返した。(編集部・石井百合子)

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