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幾田りら&あの、理想は自然体でいること ブレイク後も変わらぬスタンス

主演声優&主題歌を務めた幾田りら&あの
主演声優&主題歌を務めた幾田りら&あの

 前後編2章立ての長編アニメーション映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』(通称・デデデデ)で、アーティストとしてNHK紅白歌合戦に出演するなど快進撃が続く幾田りらあのが主演声優&主題歌を務める。音楽以外にも活躍の場を広げる2人が、近年大きく変わってきたという周囲の変化や、それに対する自身のスタンスなどを語った。

【動画】幾田りら&あのが語る、歌手&声優の共通点 インタビューの様子

原作の言葉の強さをどう伝えていくか

(C) 浅野いにお/小学館/DeDeDeDe Committee

 2014年より「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載がスタートした、浅野いにおの人気漫画をアニメーション映画化した本作。東京上空に突如現れた巨大な宇宙船によって異常事態に陥るなか、変わらずに日々の青春を謳歌する少女たちの姿を描く。幾田は、劇中に登場する国民的漫画「イソベやん」の愛読者で、担任教師に思いを寄せる女子高生・小山門出役。あのは、門出と小学校以来の親友で戦争ゲームオタクの女子高生・中川凰蘭(通称:おんたん)役を務めた。

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 原作や脚本を読んだ際、幾田は「浅野先生の漫画はもちろんですが、脚本を読んだ中で、言葉の力を強く感じ、門出としてどうやってしっかりと伝えていくのか想像しました」と感想を述べると、あのも「僕も改めて、浅野先生の作品の言葉の重みをしみじみ感じました」とメッセージ性の強いセリフに身が引き締まったという。

 浅野の持つ言葉の強さを意識しつつ、門出とおんたんというキャラクターに命を吹き込んだ幾田とあの。親友役ということで、2人で掛け合いを行ったシーンも多々あった。幾田が「どういう演技をするのかというのは、基本的に任せてもらえましたが、例えば取っ組み合いになったとき、殴ったり殴られたりする瞬間などは、しっかりとディレクションしていただきました。お互い一生懸命に声を出して臨場感を出すのは、難しさもあり楽しさもありました」と振り返ると、あのも「2人で演じているときは、お互いの空気感や息づかいは、あまり意識しなくてもスッと入っていけました」とテンポやリズム感の相性が良かったことを強調する。

 普段は、アーティストとして言葉を表現している2人。幾田は「歌うときも『どのフレーズを前に出した方が聞き取りやすいか』とか『どういう言い回しにした方が、より言葉が前に出てくるのか』みたいな差し引きはとても意識してリズムをつけたり、音程をつけてみたりするので、実際に歌っているときに、行っていることをアフレコにも活かせるのかなという思いで臨んでみました」と歌唱と声優の共通点を述べる。

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 本作で声優に初挑戦したあのも、幾田の意見に「僕もそう思います」と同意。僕が演じたおんたんはテンションが高いことが多く、普段の僕とは違うのですが、どこかに歌を歌っているときの表現が出ているような気がしました。声優は初めてでしたが、すごく楽しかったです」と好奇心がくすぐられる経験だったという。

主題歌コラボで「悪い幾田りらを出したい」

(C) 浅野いにお/小学館/DeDeDeDe Committee

 アーティストとしていまをときめく幾田とあのは、前章と後章の主題歌でコラボレーションを果たした。前章では“ano feat. 幾田りら”による「絶絶絶絶対聖域」、後章は“幾田りら feat. ano”による「青春謳歌」が作品を彩る。

 あのは「これまで一緒に同じ曲を歌うという経験があまりなくて……」と大きなチャレンジだったことを明かすと「幾田さんはすごく歌も上手で“プロ歌手”って感じ。コラボで何ができるかなと考えたとき、普段幾田さんが歌っていないような声色、激しめな曲にしたいなと思ったんです」とニヤリ。さらに、「アニメ自体も後章に続く、破壊されていく寸前みたいな空気感があるときに流れる曲なので、悪い幾田りらを出したいなと思ったんです」とコンセプトを語る。

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 どちらも作品の世界観にピッタリで、大きな相乗効果が生まれている。あのも幾田も「2人が主演で音楽も一緒にできるというのは、この作品ならでは」と巡り合わせに感謝を述べていた。

自然体でいられることが一番

(C) 浅野いにお/小学館/DeDeDeDe Committee

 幾田とあのの起用は、いまから3年ほど前に決まったという。原作者の浅野がイベントで「いまとなっては、この2人のキャスティングは奇跡的」と語っていたように、近年の活躍は目覚ましい。幾田は「環境が大きく変わりました。たくさん歌のお仕事をさせていただけるようになって、ありがたいことに物理的に忙しくなったのも大きな変化です」と現在の心境を語る。

 あのも「いろいろな人に知っていただけるようになりました。僕はめちゃくちゃインドアなので、家でネットを見ているだけではあまり実感できなかったのですが、ロケで商店街などに行くと、子供から大人まで声を掛けられて、自分ではあまり意識していなかったのですが、いろいろな人に認知されているんだなって実感しています」と胸の内を明かす。「すごく嬉しいと思う気持ちもありつつ、これまであまり自分自身が周囲に『どう思われてもいいや』って感じだったのですが、受け取る人が多くなってきたから、ちゃんとしないといけないという怖さもあります」

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 周囲の変化に、意識せざるを得ない部分は増えてきたというが、幾田は「そんななかでも、わたしがあまり変わらないでいられるのは、自分の身の回りで支えてくださる方々が、ずっと変わらずわたしに接してくれるから」と力を込める。「そういう方々がいるおかげで自分を見失わずに、自分らしくいられる。心も安定していますし、小さいころから夢見ていた大好きな歌手という仕事を日々続けられているという幸せをかみしめています」

 あのも「露出が増えれば増えるほど、受け止め方もいろいろだなという意識は増していますが、それによって自分の性格やスタンスを変えることはないですね」とマイペースで進んでいるという。

 環境が変わっても浮かれることなく、自身の信じる道を突き進む幾田とあの。どこか門出とおんたんに通じるところを感じるが、幾田は「人間関係において、出来る限り自分で完結した感情を持っていたい。どんなに仲が良くて深い人でも、それぞれの正義があるので、あまり『こうしてほしい』と願わず、ナチュラルな関係でいられることが理想ですね」と語ると、あのも「あまり格好つけない人がいい。自然体でいられることが一番」と強調する。2人にとっても、門出とおんたんの“自然”な関係は理想的なのかもしれない。(取材・文:磯部正和、撮影:高野広美)

映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章』は3月22日全国公開(後章は5月24日全国公開)

幾田りら×あの『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章』単独インタビュー 言葉の重みを意識して挑んだ門出&おんたん » 動画の詳細
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