『アマチュア』監督、『007』を撮る可能性は?次回作はグリーン・ランタン実写ドラマ

ラミ・マレック主演&製作を務めた映画『アマチュア』のジェームズ・ホーズ監督が来日インタビューに応じ、続編の可能性や今後の活動について語った。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
『アマチュア』は、殺しのスキルを持たないCIAの分析官チャーリー・ヘラー(ラミ)が、最愛の妻サラ(レイチェル・ブロズナハン)の命を奪ったテロ組織にたった一人で復讐(ふくしゅう)するアクションサスペンス。CIA屈指のIQを持つチャーリーは、持ち前の知能をフル活用し、誰も予測できない方法でテロリストたちを追い詰めていく。
人生で初めて観たスパイ映画が『007/死ぬのは奴らだ』(1973)だというホーズ監督。奇しくも、主演のラミは『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021)で悪役サフィンを務めており、同作で再びスパイ作品に挑んだ。
『007』は新作映画の製作が報じられており、スパイ映画好きのホーズ監督がいずれジェームズ・ボンドを手がける可能性もゼロではない。しかし、本人は「それは……あり得ないと思います(笑)」と返答。「私は子どもの頃、ジェームズ・ボンドの監督ではなく、“演じる側”になるつもりだったんです」とかつてボンド俳優を目指していたと明かし、「今日のような混乱した世界を映し出すための“レンズ”として、非常に面白いジャンルだと思っています」と続けた。
では、『アマチュア』の続編はどうだろうか?「(エンディングを観たら)確かにそう感じた人もいるでしょう。 ですが、私がこの映画で好きだったのは『よし、フランチャイズにするぞ!』と無理に仕掛ける感じがなく、あくまで地に足の着いた作品にしたことなんです」と監督は語る。一方で、「チャーリーとヘンダーソン(ローレンス・フィッシュバーン)のコンビにはすごく可能性を感じました。なので、将来的に続編があってもおかしくはないですね」と可能性はゼロではないことも明かしている。
そんなホーズ監督の次回作は、DCヒーロー「グリーン・ランタン」を実写化ドラマ化した「ランタンズ(原題) / Lanterns」だ。すでに自身が手がける2話分の撮影は完了しているといい、「この10日間は本当に濃かったです。私はエグゼクティブ・プロデューサーでもあるので、今日もちょうど制作チームからメールが来て、次のブロック(撮影パート)も半分終わったと報告がありました」と2026年配信に向けて、順調に制作が進んでいるという。
1970~1980年代のパラノイド・スリラーにインスパイアされた『アマチュア』とは対照的に、「ランタンズ(原題)」はバディコップのような作品となり、ドラマ「トゥルー・ディテクティブ」や映画『ノーカントリー』のような質感を持たせているとのこと。『アマチュア』のプロモーションが終わり次第、編集作業のためロサンゼルスに戻るそうで「その後、少しだけ休憩をとって創造のエネルギーを充電しようと思っています。そして、次に何をやるか考えます」と今後の活動について語っていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
映画『アマチュア』は全国公開中


