黒崎煌代、初主演作がカンヌ映画祭で上映『見はらし世代』完成に「感謝の気持ちでいっぱい」
第78回カンヌ国際映画祭

現地時間16日、俳優の黒崎煌代(くろさき・こうだい)が初主演を務める映画『見はらし世代』(秋日本公開)が、フランスで開催中の第78回カンヌ国際映画祭の監督週間で公式上映され、黒崎と団塚唯我監督が登壇した。
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公式上映会場には800人以上の観客が集まり、カンヌの地でのワールドプレミアが開催。上映前の舞台あいさつに立った黒崎は、フランス語のあいさつに続いて「まだこの映画を観ていないんです」と明かし「だから、すごくドキドキしています。皆さんと一緒に、今日は楽しんで観たいと思います」と胸中を明かす。
『見はらし世代』は、再開発が進む東京・渋谷を舞台に、幼いころに母親を亡くした青年と父親の関係を描いた団塚監督の長編デビュー作。連続テレビ小説「ブギウギ」でヒロインの弟・六郎を演じて注目された黒崎は、主人公の蓮役で主演。蓮の父親役に遠藤憲一、母親の由美子役に井川遥、姉・恵美役に木竜麻生と実力派がそろった。
日本人監督史上最年少となる、26歳での監督週間への作品選出となった団塚監督は、フランス語のあいさつに続いて「この映画はすごく個人的な実感から始まったのですが、スタッフやキャストたちのアイデアがあって、ここ(カンヌ)までこられたと思います。あらためてスタッフ、キャスト、そして私の家族に感謝を申し上げます」と感謝。上映後は、約7分間のスタンディングオベーションが送られた。
ワールドプレミアを終えた黒崎は「本当に感動しました。これから初めて観る観客の皆さんの真ん中で、一緒に完成した映画を初めて観ました。すごくドキドキしていたのですが、たまに笑いが起きたりもして、笑い声が起きる度に安心して監督の膝をついたりしました(笑)」と喜びをにじませる。また、カンヌで初めて観た『見はらし世代』について「東京の今の風景と今の若者たちと生活がすごく詰まった作品になっていると思うので、数年後に観ても、あのときはこうだったなと思えるように、世代を超えた面白さが伝染していくような映画になるんじゃないかなと思います。本当にワクワクしていて、感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びと感謝を口にした。
団塚監督は「初めての長編映画で、このカンヌの地で上映できるというのが本当に夢のような感動がありました。この監督週間という部門で、実際の観客の方にも温かく迎え入れていただけたので、ほっとした気持ちというのが今の率直な感想です」と安堵。さらに、「初めて世界中の方々に観ていただいて、すごく温かく受け入れてくださったなというのが印象なので、これから『見はらし世代』がもっと遠くのほうまで広がっていくことを、スタッフ一同僕も含め全員が祈ってると思います。本当にこれからが楽しみです」と作品のさらなる広がりを願った。(編集部・入倉功一)


