もし『F1』の主演がブラッド・ピットではなくトム・クルーズだったら?「もっと怖かった」

ブラッド・ピット主演のレース映画『F1/エフワン』には、『トップガン マーヴェリック』のジョセフ・コシンスキー監督をはじめ、『ミッション:インポッシブル』シリーズのクルーなどトム・クルーズをよく知るメンバーが集結している。もしブラッドの代わりにトムが『F1/エフワン』に主演していたらどうなったのか? コシンスキー監督やアクション車両スーパーバイザーのグレアム・ケリーがGQに語った。
コシンスキー監督は「トムはいつでも限界に挑む。だが、それと同時に超有能ですごくスキルがある。彼ら(トムとブラッド)はどちらも生まれついての運転の才能を持っている」と切り出すと、「だが、そうだね。トムの方が僕たちをもうちょっと怖がらせたかもしれないね」とこれまでも数々の超絶スタントをこなしてきた挑戦好きなトムは、同作でもきっとクルーの肝を冷やしただろうと語る。
アクション車両スーパーバイザーのケリーはもっと率直だ。「(トムが主演だったら)クラッシュしていただろうね」とジョークを飛ばし、「トムは限界まで、本当に限界まで挑むんだ。それは僕を恐怖に陥れる。つまり、僕はトムとたくさんの『ミッション:インポッシブル』映画をやったけど、彼のために車を作り、彼とスタントをする僕のような人物からすれば、それは一番ストレスがかかる経験だった」と苦労を吐露。「一方でブラッドはこちらの話を聞くし、自分の能力もわかっているから、『ああ、それはやらない』と真っ先に言うだろうね」と二人の違いを明かしていた。
『F1/エフワン』は、かつて世界を魅了した元F1レーサー(ブラッド)が弱小チームを率いて再びF1レースに挑む姿を描いたドラマで、6月27日に日本公開。F1の全面バックアップを得て世界各国の本物のサーキットで制作され、トレーニングを積んだブラッドが実際にマシンを運転している。トム主演の人気アクションシリーズ第8弾『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』は現在公開中で、トムは息をのむ空中スタントや潜水スタントを披露している。
なお、コシンスキー監督はかつてトムとブラッドが主演し、どちらも自身で運転する想定の『フォードvsフェラーリ』映画を企画していたこともある。結局、スタジオは製作費が高すぎると判断してコシンスキー監督版を進めることはせず、マット・デイモン&クリスチャン・ベイル主演のジェームズ・マンゴールド監督版が2019年に公開された。(編集部・市川遥)


