戸次重幸『岸辺露伴』不気味な撮影にツッコミ 「メイクの必要ある…?」

俳優の戸次重幸が30日、都内で行われた映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』(公開中)の大ヒット御礼舞台あいさつに登壇し、止まらないツッコミと撮影秘話を明かした。イベントには主演の高橋一生をはじめ飯豊まりえ、玉城ティナ、戸次重幸、大東駿介、井浦新、渡辺一貴監督も来場した。
荒木飛呂彦の漫画「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズから生まれたスピンオフ「岸辺露伴は動かない」の第1話「懺悔室」を原作にした本作。相手を本にして心や記憶を読み、命令を書き込むこともできる特殊能力を持つ漫画家・岸辺露伴(高橋)が、イタリア・ベネチアで遭遇する奇妙な呪いを描く。
田宮(井浦)が懺悔室で露伴に告白する恐ろしい話のカギを握るホームレス・ソトバ役の戸次は、以前から同役に対するツッコミが止まらず、舞台あいさつなどで「どこに出ているかわかってもらえない」「わたしはちょっとだけ格好いいのに浮浪者役で驚いた」などと発言して観客の笑いをさらっていた。
この日は、ソトバに呪われた水尾(大東)が空中に投げたポップコーンを口でキャッチするシーンの撮影秘話を明かす。ソトバは少女の舌に憑依するシーンもあり、戸次は「クランクインが一番早いのは僕で、舌の顔のアップの部分は東京で撮らせていただきました。ただ、生の声が欲しいということで、熱演されている大東くんの横でマイクさんの(ガン)マイクを握って台詞を言っていました」と打ち明ける。さらに、「気持ち悪いんですよ。枠に薄~いゴムのような生地が貼ってあって、内側と外側にローションがたっぷり塗られているんですよ。そこに完璧なメイクをしたわたしがぐーっと顔を押し付けてやっているんですね」と撮影方法を紹介しつつ、「これ、メイクの必要あるか? と思ったんですけど。ヅラもかぶって」と問題提起。大東から「しなくてよかったですよ」と共感された戸次は「そう思うでしょ? この人が…」と渡辺監督を指すも、「ゴムが薄いものだから、中の様子がバレちゃうかもしれないから完璧にメイクをしましょう(ということになった)」と納得していた様子もうかがわせる。
また、「原作ではソトバの霊が舌の表面に浮き出ているような描写だったと思うんですけど、この映画では舌の中から這い出ようとしているという解釈にして、まさに舌から出ようとしているソトバを表現させていただきました」と充実した表情も見せた。
しかし、「最低2回観ないとわたしがどこに出てるか分わかりません」と以前と思いは変わらず、「舞台あいさつも何度かやらせていただいて、わたくしが浮浪者ソトバをやらせていただいていると言っているつもりではあるんですが、いまだにネットの反響を見るにつけ、『エンドロールで初めて知った』っていう。みなさんって前情報を入れないでご覧になるんですね」とチクリ。実際にそのような観客がいたため、戸次は「結構いらっしゃるんですね。じゃあ、わたしが(舞台に)出たとき、“どこに出てたのよ”とずっと思ってたってことですね」と笑っていた。(錦怜那)


