バットマンは新DC最大の課題 「存在する理由が必要」ジェームズ・ガン告白

DCスタジオ共同CEOのジェームズ・ガンが、「DC最大の課題」と表現するバットマンの扱いについて、新作映画の進捗とあわせて Rolling Stone に語った。
バットマンはスーパーマンと並ぶDCの看板キャラクターで、これまで何度も映画化されてきた。ガンは「個人的に、今のDCで一番の課題はバットマン」と新DCユニバース(DCU)での映画化は慎重に進めているそうで、「バットマンは語り尽くされた感がある。彼は世界で最も有名で、最も人気があるスーパーヒーローだ。人々は彼のことが大好きだし、それは彼が魅力的なキャラクターだから。でも、あまりに描かれすぎていると、かえって退屈に感じられてしまう。だから、『観ていて面白いバットマン作品』をどうやって作るのか? そこが一番の課題だ」と説明している。
さらに、 バットマンには「存在する理由が必要」だとガンは補足。「バットマンはワーナーで一番人気のキャラクターだから映画を作る、という理由だけではダメだ。もちろん、それは事実だが……。だが、DCユニバースの中で彼が必要とされている理由がなければいけないし、マット(・リーヴス監督)のバットマンとは明確に違う存在であることが必要だ。かといって、誇張されたバットマンにはしたくないし、面白おかしいバットマンにも興味はない」とその難しさを吐露した。
DCには現在、バットマンとロビンの活躍を描くDCU映画『ザ・ブレイブ・アンド・ザ・ボールド(原題) / The Brave and the Bold』、ロバート・パティンソンが主演を務める『THE BATMAN-ザ・バットマン-』と二人のバットマンが存在する。後者はDCUから独立した作品群「DCエルスワールズ」として位置づけられているため、現状、両者が交わることはない。
『ザ・ブレイブ・アンド・ザ・ボールド(原題)』は『ザ・フラッシュ』のアンディ・ムスキエティ監督がメガホンを取る予定で、DCU版バットマンのキャストは未発表のまま。ガンは製作状況について「脚本家と一緒に、納得のいくものに仕上げるために取り組んでいます」と明かし、『ワンダーウーマン』の新作映画と共に最優先プロジェクトであると改めて強調した。
一方の『THE BATMAN-ザ・バットマン-』は、続編の全米公開が2026年10月2日から2027年10月1日へ1年延期されるなど、製作に遅れが発生している。一部ではキャンセルされたという話も囁かれているが、ガンは「それは事実ではない」とキッパリ否定。「脚本はまだ無いが、キャンセルはされていない。マットはスローペースだ。彼には時間をかけて、自分のやり方でやらせてあげるべき」とリーヴス監督を擁護している。(編集部・倉本拓弥)