ミセス藤澤涼架、ショパン役で映画初出演「驚きと恐縮」 バカリズム脚本『ベートーヴェン捏造』新キャスト発表

人気ロックバンドMrs. GREEN APPLEのキーボードを担当する藤澤涼架が、山田裕貴主演・バカリズム脚本の映画『ベートーヴェン捏造』(9月12日全国公開)で映画初出演を果たすことが明らかになった。「ピアノの詩人」と言われた天才ピアニスト&作曲家のショパンを演じる藤澤は、「映像での演技経験がない中で初めての映画出演のお話で、驚きと恐縮がありましたが、大変光栄でした」と心境を告白し、「朝からとても緊張していて何も食べられずに現場に来ましたが、本当に皆さんが温かく接してくださって、楽しみながら演技をさせていただきました」と撮影を振り返っている。あわせて、新キャストとして新原泰佑、前原瑞樹、堀井新太、坪倉由幸の出演が発表され、彼らの登場シーン含む特別映像が公開された。
【動画】ミセス藤澤が演じるショパン登場!『ベートーヴェン捏造』特別映像
原作は、19世紀のウィーンで巻き起こる音楽史上最大のスキャンダルの真相に迫った歴史ノンフィクションの傑作「ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく」(かげはら史帆著/河出文庫刊)。ベートーヴェン(古田新太)は、耳が聞こえないという難病に打ち克ち、歴史に刻まれる数多くの名曲を遺した偉大なる天才音楽家として知られている。しかし、実際の彼は“下品で小汚いおじさん”だった……。彼の忠実なる秘書・シンドラー(山田)は、憧れのベートーヴェンを絶対に守るという使命感から、世の中に伝わる崇高なイメージを“捏造”。彼の死後、下品で小汚いおじさんから“聖なる天才音楽家”へと仕立て上げる。
発表された新キャストは、いずれも音楽・文芸界の重鎮たちを演じる。「魔王」などの楽曲を生み出したオーストリアの作曲家・シューベルト役は、日曜劇場「御上先生」などで知られる新原泰佑。リストをはじめとする著名なピアニストを育てた作曲家・チェルニー役は、連続テレビ小説「らんまん」や日曜劇場「アンチヒーロー」「海に眠るダイヤモンド」の前原瑞樹が担当する。
また、19世紀ドイツを代表するオペラ作曲家で結婚式の定番「婚礼の合唱」などを作曲したワーグナー役には、「スナック女子にハイボールを」「浅草ラスボスおばあちゃん」『愛に乱暴』の堀井新太が抜てき。多くの芸術家と交流があったドイツの作家・詩人・文芸評論家のハイネは、お笑いトリオ我が家の坪倉由幸が演じる。
特別映像は、「交響曲 第9番『合唱付き』」(通称「第九」)から始まり、「交響曲 第7番」「エリーゼのために」「交響曲 第6番『田園』」といったベートーヴェンの名曲を本編映像とともに振り返る。本作は、大型LEDディスプレイに3DCGの背景を表示し、その前で被写体を撮影するという最先端技術を駆使したバーチャルプロダクションでの撮影を実施。日本にいながら、19世紀のウィーンの世界を忠実に再現している。
新キャストのコメント全文は以下の通り。(編集部・倉本拓弥)
新キャストコメント
新原泰佑(シューベルト役)
学生時代、音楽の教科書で見た、“横向いてるあの人”シューベルトをまさか演じる日が来るなんて思ってもいませんでした! そしてこの豪華すぎるキャストの皆様とご一緒させていただけることに喜びを隠せませんでした。 今はただ、完成した映像を迫力満点のスクリーンで堪能したい一心です。 どうぞ皆様もお楽しみにしてください。
前原瑞樹(チェルニー役)
ベートーヴェンの時代の、ヨーロッパの人を演じることなんてなかなかないわけで、衣装合わせから撮影までずっとウキウキで楽しませていただきました。
撮影中は、ベートーヴェン(古田新太さん)と、「普段どこで飲んでるの? 三茶?」などとお話しもさせていただきました。
素敵な衣装に素敵な美術(LEDディスプレイ)で、あの時代のあの人たちを過ごせてとても貴重な経験でした。
皆さんと一緒に僕も早く見たいです。
藤澤涼架(ショパン役)
映像での演技経験がない中で初めての映画出演のお話で、驚きと恐縮がありましたが、大変光栄でした。
日頃、楽器演奏で音楽を届ける表現者として、役を演じることにとても関心があったので、とにかく一生懸命頑張りたいと思いました。
現場にはエキストラの方も沢山いらして、大人数の中での撮影はもの凄く緊張しましたが、主演の山田裕貴さんが合間の時間でお話をしてくださったり、監督の関さんも都度アドバイスをくださって、とてもあたたかい現場でした。バカリズムさん含め、以前からお世話になっている方々に囲まれながら映画初出演ができて良かったです。
バカリズムさんの作品は、日常の何気ない空気感にクスッと笑ってしまう要素が盛り込まれているところが大好きです。
今作で僕が出演するシーンにも、バカリズムさんならではの世界観が広がっていたので、その世界の一員になれる事がとっても嬉しかったです。
堀井新太(ワーグナー役)
出演のお話をいただいたときは、何度かご一緒したことあるプロデューサーの方もいらっしゃったので嬉しい気持ちと何か僕に出来ることをしなくてはというシャキッとした気持ちになりました。撮影中は昔の時代のヨーロッパを舞台にしているので、髪型、衣装がとてもチャーミングでユニークでした。多分撮影中人一倍キョロキョロしていたと思います。バカリズムさんの独特な視点から物事を捉える面白さは、やはり癖になります。あっという間に台本を読み終えました。また何かでご一緒出来たら嬉しいなぁと思いました。
坪倉由幸(ハイネ役)
台本を読ませていただいて、一見ちょっと不気味だったり腹が立つような人間をどこか憎めない愛おしいキャラクターに仕上げるバカリズムさんの脚本は流石! と感じました。
そして「え? この役をあの人が!」「わぁ! あの人がこの役なんだ!」と豪華なキャストにワクワクしました。
僕自身は一日の撮影で他のほとんどのシーンを拝見してないので、一客としてこの作品を映画館の大きなスクリーンで観るのがとても楽しみです。


