『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』圧巻の予告編が劇場上映 心揺さぶる物語と激闘の予感

24日、『タイタニック』のジェームズ・キャメロン監督が手がける『アバター』(2009)シリーズ第3弾『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』(12月19日日米同時公開)の予告編が、東京・丸の内ピカデリーのドルビーシネマで行われた上映イベントで公開され、激闘を予感させる物語の一端が明らかになった。この予告編は、25日に公開を迎えた『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』に合わせて劇場限定で先行上映。映画は12月19日より全国公開される
『アバター』シリーズは、神秘の自然に囲まれた惑星パンドラを舞台に、人類と先住民族ナヴィの戦いを描く壮大な物語。ナヴィの生き方に共鳴した元海兵隊のジェイク・サリー(サム・ワーシントン)が、人間とナヴィのDNAを組み合わせた人造生命体“アバター”に意識を宿らせ、パンドラに侵攻する人類に反旗を翻す。
第1弾『アバター』で、パンドラの鉱物資源を狙うRDA(資源開発機構)を退けたジェイクは、パンドラの生命とリンクする神秘の存在・エイワの力でナヴィとなり、森に暮らすオマティカヤ族の女性ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)と子供を育み、平和な生活を送っていた。しかし、第2弾『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(2022)で、パンドラへの移住を目論む人類と激突。戦いの末に長男のネテヤム(ジェイミー・フラタース)を失い、自らの意思で戦うことを決意する。
『ファイヤー・アンド・アッシュ』の予告編には、火口域に暮らす新たな部族・アッシュ族と、リーダーの女性ヴァラン(ウーナ・チャップリン)が登場。アッシュ族は、“森の民”オマティカヤ族や、“海の民”メトカイナ族と違い、自然に裏切られた経験から憎悪を募らせているといい、灰のような化粧を施したヴァランの表情も、憎悪に満ちているように見える。
キャメロン監督は、ヴァランについて「彼女は計り知れない苦難を経験してきた部族のリーダーです。その経験により、非常に強くなった彼女は、民のためなら、たとえ我々が“邪悪”だと感じることでも、何でもするだろうね」と海外メディアのインタビューで明かしている。彼女は強力な敵としてサリー家の前に立ちはだかることになるのか。
また映像には、前作でネテヤムを失い、鬼気迫る戦いを見せたネイティリが怒りの表情でアッシュ族に矢を射る場面や、ジェイクが「こんな憎しみを抱えて生きていけない」と訴える場面があり、憎しみの火を心に抱えたネイティリとヴァランの対比が物語の鍵になるのかもしれない。またヴァランが、エイワとの特別なつながりを持つサリー家の養女キリ(シガーニー・ウィーヴァー)に向かって、「お前の神は、ここでは無力だ」と言い放つ場面もあり、パンドラを一変させる存在であることは間違いなさそうだ。
また、前作で“リコンビナント”として蘇ったクオリッチ大佐(スティーヴン・ラング)がアッシュ族と手を組むように見える場面や、捕えられたジェイクが大勢の傭兵の前を歩くカットも登場しており、二人の因縁の戦いの行方も気になるところ。クオリッチの息子スパイダー(ジャック・チャンピオン)が危機にさらされる場面もあり、彼をめぐる父親たちのドラマも気になる。
この日は、ここだけの3D版で予告編が上映され、映像のクオリティーはやはり圧巻。最高峰の映像で体感する、パンドラの世界に入り込んだような没入感は健在だ。また、気球のような乗り物で空を漂う“風の民族”も登場するなど、さらに広がったパンドラの世界の冒険を体感する日が楽しみになる。(編集部・入倉功一)


