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「べらぼう」救いのない悲劇に騒然…「嘘でしょ」「見てられない」

第31回「我が名は天」より、あまりの悲劇に言葉を失う蔦重(横浜流星)
第31回「我が名は天」より、あまりの悲劇に言葉を失う蔦重(横浜流星) - (C)NHK

 横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜NHK総合よる8時~ほか)の17日放送・第31回では終盤、ドラマの序盤から登場していたキャラクターが突然の悲劇に見舞われ、視聴者の間ではあまりに救いようのない事態に騒然。SNSでは悲痛の声が相次いだ(※ネタバレあり。第31回の詳細に触れています)。

【画像】地獄のような悲劇の連鎖…第31回場面写真

 第31回「我が名は天」は、前回のラストで利根川が決壊してからの展開。江戸は大洪水に見舞われ、あまたの者が住まいを失い、救い小屋では流民や町民たちが身を寄せ合っていた。蔦重(横浜)は深川にいる新之助(井之脇海)とふく(小野花梨)、生まれたばかりのとよ坊を心配して米や赤ん坊のための衣類(てい(橋本愛)さんお手製)などの見舞いの品を送るが、これが思わぬ悲劇を引き起こすこととなった。

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 田沼の政策が誤解を招き、人々の間で不満が噴出するなか、意次(渡辺謙)を擁護する蔦重に、ふくは“現実”を突き付けた。「(田沼は)考えているふりをしているだけさ。だって家主は金を出せと言われたら家賃を上げるさ。米屋は米の値を上げるし、油屋は油の値を上げる。庄屋は水呑百姓からもっと米をとる。吉原は女郎からの取り分を増やすだろうね。つまるところ、つけを回されるのはわたしらみたいな地べたをはいつくばっているやつ。世話になってる身で偉そうで悪いけど……それがわたしが見てきた浮世ってやつなんだよ」。そう言うと、乳の出ない母親たちに代わって他人の赤ん坊に乳を差し出していた。

 「人に身を差し出すのには慣れている」というふくに、「なんもいえねえです、俺……」と打ちひしがれる蔦重。悲劇が起きたのは間もなくのことで、ある日新之助が帰宅すると、ふくととよ坊が変わり果てた姿に。救い小屋に見回りに来ていた長谷川平蔵(中村隼人)は蔦重に「盗みや押し込みも増えているゆえ、何かあったらすぐに申せ」と話していたが、その言葉通り、新之助の留守中に押し込みが入ってのことだった。犯人は、ふくが乳をやった子の母の夫。“あの家には米があるらしい”と漏らし、夫がつい魔が差したのだという。

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 「とんでもないことを致しました…」と泣き崩れる夫婦のそばでは赤ん坊が泣いており、思わず「この者は俺ではないか…」と力なくつぶやく新之助。蔦重が言葉を失うなか、新之助の「俺はどこの何に向かって怒ればいいのだ!」という叫びが響いた。同じころ、近頃体調の異変を訴えていた徳川家治(眞島秀和)の身の上にも壮絶な悲劇が起きたが、ふくの場合は“フラグ”らしき展開が見られなかったため、SNSでは「なんで?」「は?」「え?」「嘘でしょ?」「そんな…」と騒然。

 さらに、貧困が引き起こした悲劇の連鎖に「こちらも子連れなのか…」「なんでこんなことに…」「あまりに救いがなさ過ぎる」「鬼すぎる脚本」「地獄だな…」「容赦ないですね…」「きつい回だなあ」「さすがにみてられん」と打ちのめされる声が上がっていた。

 かつて、吉原の松葉屋で座敷持ちの女郎・うつせみだったふくは、新之助と出会い、命がけで足抜けを果たした。のちに農民として暮らしていることが判明すると、息災な姿に喜びに沸いていた。ふくを演じる小野は第31回が最後の出演となり、ふくを演じ切った心境について「ふくの人生は、ハッピーエンドだったと思います。愛する人と足抜けして、生き延びて、子どもを授かって、すごく稀有なハッピーガールだったと思うんです。だからいろいろつらいことありましたけど、私はとっても幸せだったなと思います。一つ大きな無念があるとすれば、とよ坊も一緒に亡くなってしまったことがあまりにも悲しいなと思いますね。これで とよ坊が新さんと共に生き残ってくれて、二人の未来を願えるんだったらどこかで諦めもついたかもしれません」と語っている。

 子役から活躍している小野だが、大河ドラマへの出演はこれが初。現在、映画『長崎-閃光の影で-』が公開中で、同作では原爆投下直後の長崎を舞台に、被爆者救護にあたった看護学生を演じている。

 いつの世も有事に犠牲になるのは名もなき弱者たち。新之助は妻子もろとも失った哀しみ、怒りの矛先をどこに向ければいいのか。今後の動向が注目される。(石川友里恵)

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