小手伸也、猛練習したバイオリン演奏がカットされションボリ 「あれだけ練習したのに……」

俳優の小手伸也が20日、東京・有楽町の丸の内ピカデリーで行われた映画『ベートーヴェン捏造』(9月12日公開)のレッドカーペットセレモニー、舞台挨拶に登壇。バイオリンを猛特訓して臨んだ本作の撮影を振り返った。
かげはら史帆の歴史ノンフィクション「ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく」に基づく本作は、バカリズムが脚本を手掛け、ベートーヴェンの死後、彼の崇高なイメージを作り上げた秘書の奔走と、ベートーヴェンの素顔を描くコメディー。セレモニーには主演の山田裕貴をはじめ、古田新太、染谷将太、神尾楓珠、前田旺志郎、小澤征悦、野間口徹、関和亮監督も登壇した。
小手は、「第九」初演時のコンサートマスターを務めたシュパンツィヒにふんし、役づくりのためバイオリンを猛特訓したことを告白。「クランクインの三週間前に“バイオリンを弾くシーンがあるから”とバイオリンを受け取って、そこからどの撮影に行く時もバイオリンケースを抱えて持って行っていたんです。すごく練習しました。撮影の合間も動画を見ながら楽屋でバイオリンをかき鳴らして……。別室を用意してもらい、別室で先生から弾き方のおさらいをしてもらってから本番に挑んだんですけど……」と語るも「完成したものを見たらそれが全然映っていないんです」とため息。「最終的には僕の寄りの画はいらないと納得したんですけど、あれだけ練習したのに……」と振り返る。
一方、「第九」初演時の副指揮者を務めたウムラウフ役の野間口も、同様にほとんど映っていなかったといい、「腕がとれるんじゃないかと思うくらい指揮の練習をして行ったんですけど、それこそ瞬きのタイミングが悪ければ僕は映っていないくらいのでしろしかなかった」と苦笑い。「楽屋ですごく緊張して本番に行ったのに……」と監督に恨み節で、客席にも「だから皆さん、このシーンを見る時は瞬きしないでください」と呼びかけて笑わせた。
監督は小手、野間口の話に申し訳なさそうに聞き入りつつ、「引きではみんなちゃんと映っています」とフォローし、会場を盛り上げていた。(取材・文:名鹿祥史)


