米津玄師、実写『秒速5センチメートル』主題歌を書き下ろし！新予告で公開
新海誠監督の2007年公開の劇場アニメーションを松村北斗（SixTONES）主演で実写化する映画『秒速5センチメートル』（10月10日公開）の主題歌に、米津玄師書き下ろしの「1991」（読み：ナインティーンナインティワン）が起用されることが明らかになった。あわせて同楽曲を用いた最新予告も公開され、米津と監督の奥山由之がコメントを寄せた。
本作は、主人公・遠野貴樹の18年間にわたる人生の旅を、幼少期、高校生、社会人の3つの時代で描くストーリー。主人公・貴樹を本作が初の単独主演映画となる松村北斗、貴樹が小学生の時に出会って以来心に深く刻まれているヒロイン・篠原明里を高畑充希が演じるほか、森七菜、青木柚、木竜麻生、上田悠斗、白山乃愛、岡部たかし、中田青渚、田村健太郎、戸塚純貴、蓮見翔、又吉直樹、堀内敬子、佐藤緋美、白本彩奈、宮崎あおい（※崎＝たつさき）、吉岡秀隆らが出演する。
10代の頃、新海誠監督の『秒速5センチメートル』と新海が書き下ろした同作品の小説に深い感銘を受けたという米津。主題歌のタイトル「1991」は、本作で重要なパートを占める主人公・貴樹と明里が出会った年、そして米津が生まれた年でもある。小学生のころに出会い、心を通わせていく幼い貴樹と明里が過ごしたまばゆい日常、大人になってからも色あせない「あの頃」が刻まれている。
加えて、奥山監督も1991年生まれ。奥山はこれまで米津の楽曲「感電」「KICK BACK」のミュージックビデオを監督したほか、アーティスト写真の撮影を担当するなど、深い信頼関係を築いてきた。
新たに公開された予告映像は、「大人になればきっと、この世界のことがわかるようになるはず─」という貴樹（松村北斗）のモノローグではじまり、貴樹が歩んできた18年間を振り返るように続いていく。1991年、人と人が出会うわずか0.0003％の確率で出会った、貴樹（上田悠斗）と明里（白山乃愛）。この先もずっと一緒に過ごしていけると信じていた幼い二人に訪れる突然の別れ。1997年、どこか心ここにあらずの高校時代を過ごす貴樹（青木柚）と、彼に届かない花苗（森七菜）の想い。そして2009年、漠然とした不安と焦燥感を抱えながら社会人としての日々を過ごす貴樹と、彼に送られる理紗（木竜麻生）からのメール……。
主題歌「1991」は“いつまでも君といたかった─”という貴樹の切実な想いを米津が歌い上げる。さらに、嗚咽しながら涙を見せる、感情があらわになった貴樹や、大人へと成長した明里（高畑充希）の初映像も。ラストは、原作アニメーションでも印象的な参宮橋の踏切のシーンで締めくくられる。
米津、奥山監督のコメント全文は下記の通り。（石川友里恵）
主題歌・米津玄師
映画を試写で初めて見させてもらった時、冒頭から終わりまで全てのカットに奥山さんの熱意と執念が滲むその出来栄えに「すごいものを見た」という興奮をおぼえました。子供のころ原作と出会い、数年まえMV監督としての奥山さんと出会い、やがて映画監督にもなった彼がこのような素晴らしい映画を撮り、そこにわたしの居場所があったのが嬉しくてなりません。映画の為に書き下ろした曲であるのはもちろんですが、先述の経緯による影響もあってか同時にわたしの半生を振り返るような曲にもなってしまい、映画のキーワードでもあるところの1991というタイトルにさせてもらいました。どうかよろしくお願いします。
奥山由之監督
互いに「1991」年に生まれ、同じ時代にものづくりを始めて、だからこそ（きっと）似た悩みをくぐり抜けながら、時に一緒に創作をしてきた米津さんと、ついに『秒速5センチメートル』を共に描けたことが嬉しくてなりません。主人公である貴樹の半生に、映像や音楽を通して僕ら自身を重ねて描くことの意味が「1991」という曲の筆跡に詰まっているように感じて、初めて聴いたとき、その歌詞と音色に心が震えました。一歩一歩の歩みを大切に踏みしめるような旋律を、ぜひスクリーンで体感していただけましたら幸いです。