上戸彩『沈黙の艦隊』新作に自信「前作をきっと超えた」と手応え

俳優の上戸彩が25日、都内で行われた映画『沈黙の艦隊』の続編『沈黙の艦隊 北極海大海戦』(9月26日全国公開)の完成報告会と完成披露舞台あいさつに出席。注目を浴びる本作の出来栄えについて「前作をきっと超えた」と感慨深げな表情で語った。この日は上戸のほか、主演の大沢たかお、中村蒼、夏川結衣、風吹ジュン、渡邊圭祐、前原滉、松岡広大、江口洋介、吉野耕平監督も出席した。
漫画家・かわぐちかいじの大ヒット作を、大沢たかお主演で実写化した本作は、日米政府が極秘裏に建造した、日本初の原子力潜水艦をめぐる軍事サスペンス。極寒の北極海を舞台にした、原子力潜水艦「やまと」の激しい魚雷戦が描かれる一方、地上では「やまと」支持を表明する首相を中心に衆議院解散総選挙が行われ、緊迫の政治戦が展開する。
劇中、ジャーナリスト・市谷裕美を演じる上戸は、「CGだったりVFXだったり、どこまで本当で、撮影技術か観ていて全然わからなかった。前作よりもすごいし、(大沢演じる主人公)海江田さんの呼吸が聞こえてきそうなくらい魅力的で、すごく泣けました」と続編の内容に満足げ。
完成報告会では前作の反響も振り返り、「映画もそうなんですが、ドラマを見て夢中になってくれる友達が周りに多かったです。『次があるの? 次が気になる』と何度も突っ込まれました」と笑顔。
本作についても「前作はテレビ局に務める役だったんですが、今回は自分の目で真実を追っていくフリージャーナリストへと、立場が変わりました。彼女のバックグラウンドというか、家族が出てくると、人間らしさだったり、人間の弱さ、怯えるシーンが出てきて、その人間らしさを表現できたのがすごくよかったと思います」と振り返る。
上戸は「原作は30年前の作品なんですけど、現代とすごく重なっている部分があって、政治のパート、戦争もそうなんですが、人ごとじゃないというか、たくさん情報が溢れる今の世の中でどこに自分の観点を置き、どこに軸を置き、何を信じてて生きていくかを自分自身も考えさせられました。今回私が演じた役は皆さんが見た時に一番自分の感情を置きやすい役だと思います」とも感想を述べた。
また、上戸との共演シーンが多かったという渡邊が「嬉しかったです」と感想を述べると、上戸は「本当か? 本当か?」と笑顔で問い詰め、照れ笑い。
渡邊は「すごく気さくな方でした。笑いの絶えない現場で、ハッピーな現場で、僕目線でいうと(他の人との共演が少なかったので)上戸さんが主演みたいなものでした」と回顧。上戸も渡邊について「役の中では心と心でわかりあうビジネスパートナーという間柄だったんです。撮影中、待っている間は年齢差があったので、昭和の懐かしいものを『これ知ってる? あれ知っている?』と聞いて盛り上がっていました」と共演の様子を振り返る。一方の渡邊も、子供の写真を見せてもらったと明かし、上戸との共演を笑顔で振り返った。(取材・文:名鹿祥史)


