『鬼滅の刃』石田彰、無限城編「今回が正念場」猗窩座&狛治の演じ分けエピソード初披露

『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』(全国公開中)の公開御礼舞台あいさつ第3弾が31日、TOHOシネマズ日比谷で行われ、声優の石田彰(猗窩座役)、中村悠一(慶蔵役)、Lynn(恋雪役)が出席。猗窩座の過去にまつわる重要キャラクターを演じた中村とLynnは、石田と共に過去編に関する裏話を語った。
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本作は、鬼の本拠地「無限城」を舞台に、主人公・竈門炭治郎をはじめとする鬼殺隊と鬼の決戦を描く三部作の第一弾。石田は十二鬼月・上弦の参の猗窩座、中村は猗窩座が鬼になる前の姿=狛治(はくじ)の師・慶蔵、Lynnは慶蔵の娘で病床に伏す穏やかな少女・恋雪を演じた。
現在の率直な気持ちを聞かれた石田は、「上映から1か月半が経っても皆さんの熱が冷めやらずと言いますか、原作の漫画の人気が高いということは前提として、アニメーション映画になったこの作品が皆さんに受け入れられたという証なのかなと思っています。これだけ多くの皆さんに熱量を持って歓迎されているのは本当に有難いことだと思います」と胸中を明かす。
続けて中村も「とにかく映像の情報量が多く、劇場で鑑賞することに最も適している作品だと率直に感じました。特に、僕は無限城のシーンに関わっていないので収録した際はそのスケール感が分かっていませんでしたが、完成した作品を観て特にそう思いました」と明かす。Lynnは「観終わった後に言葉が出ないほど圧倒されました。それほど画面から伝わってくるパワーが凄かったですし、今回メインで描かれる3つの戦いはそれぞれにずっしりと重いストーリーがあり、1つ1つの戦いで映画が1本作れそうなところ、本作に凝縮されていることで、これだけのエネルギッシュなものになっているのだと感じました」と感慨深げに語った。
この日は、猗窩座の過去編にも深く切り込み、狛治にまつわるエピソードが初めて語られた。石田は「鬼滅の刃に関わった最初が前回の劇場版である無限列車編で、その時はヒールとして登場をしましたが、今回は狛治という猗窩座の過去が描かれました。このパートがあるからこそ、猗窩座というキャラクターが受け入れられているのだと僕は思っているので、狛治をちゃんと演じることが出来ないと悪い猗窩座のままになってしまう。それは猗窩座が本来持っているキャラクター性ではないと思っていたので、そのポイントを外さないように意識しました。作品に初めて関わった前回の緊張感や責任感とはまた質の違う、今回が正念場なんだぞという気持ちがあり、その想いを抱えたまま本作と向かい合いました」と二役を演じる際に意識したことを明かす。
中村は、狛治の暴走を止める力強さと常に笑顔で温かい人物像が印象的な慶蔵について「彼の行動や出来事をテキストだけで起こすと危ない人に映りかねないといいますか、普通ではないと思うんです。なので、危ない人であると捉えられないように、彼の持つ快活さとともに、狛治は悪い人間ではなく環境でそうなっているだけであって、その部分をどこかで気付いているような人物像に感じてもらえるよう、裏がないような人にしていかないといけないと思いました」と役づくりについて言及。石田は、「有難い存在ですよね。慶蔵のような稀有な人に出会えたからこそ、狛治のその後の人生があったんだと思います」と慶蔵について語った。
そして、慶蔵の娘・恋雪を演じたLynnは「皆さんの期待値が高いことを感じていたのでとにかく可愛い恋雪ちゃんをお届けしなくてはという気持ちがありました。あとは身体が弱かったり、昔は自分を責めてしまったりする部分が目立つキャラクターでしたが、狛治さんと出会ったことで自分の気持ちを真っすぐに伝える勇気や覚悟が生まれ、未来に向かって歩んでいけるようになった恋雪ちゃんを表現出来たらと思い、その部分を意識して演じました」と懸命に言葉を紡いでいた。
イベント開催を記念して、猗窩座の血鬼術「術式展開 破壊殺・羅針」の床面をイメージした「羅針フロア広告」(直径約10メートル)が10月9日まで新宿バルト9の9Fロビー床面にて展開中。今後、ほか地域での施設や駅での展開も予定している(設置場所は後日お知らせ・追加予定)。(編集部・倉本拓弥)


