ADVERTISEMENT

スコセッシ&ロン・ハワードが爆笑をかっさらう!業界内幕ドラマ「ザ・スタジオ」セス・ローゲンが語る製作秘話

エミー賞コメディ部門のノミネーションを席巻している「ザ・スタジオ」
エミー賞コメディ部門のノミネーションを席巻している「ザ・スタジオ」 - 画像提供 Apple TV+

 セス・ローゲンエヴァン・ゴールドバーグが製作総指揮、監督したApple TV+「ザ・スタジオ」は、架空の映画スタジオ、コンチネンタル・スタジオの代表に抜擢されたマット・レミック(セス)が、大きく変化し続ける映画業界を生き残るために頑張る姿を描いたコメディーシリーズだ。エミー賞コメディ部門で最多となる23ノミネーションを獲得し、高く評価されている。そんな本作について、作品、脚本、監督、主演男優と4部門でノミネートされているセス・ローゲン、助演女優賞候補のキャスリン・ハーン、そしてチェイス・スイ・ワンダーズが、ロサンゼルス市内のホテルで、製作動機や撮影裏話などを語った。

【画像】セス・ローゲンのR指定ソーセージアニメ

 第1シーズンは、スタジオのCEOグリフィン・ミル(ブライアン・クランストン)が長年の代表者パティ・リー(キャサリン・オハラ)を解雇し、「クールエイドマン」(粉末ジュース“クールエイド”のマスコット名)を題材にした映画を製作することを条件に、マットを代表に指名するところから始まる。マットは、今も芸術としての映画を信じ、映画作りに情熱を持っているが、トップの座を守るためには商業的成功を収めるしかなく、さまざまな局面で常に葛藤せざるを得なくなる。

ADVERTISEMENT

 セスが今シリーズのアイデアを思いついたのは、大好きだという「ザ・ラリー・サンダース・ショー」(架空の深夜トーク番組『ラリー・サンダース・ショー』のオフィスとスタジオを舞台にしたアメリカのテレビドラマ)を見直していた時だったという。「俳優として、何かとてもおかしいものをやってみようと考えました。自分が毎日生計を立てるためにやっていることを、エグゼクティブの目を通して掘り下げるというアイデアは、とても面白いものになる可能性があると思ったんです」

 マットの下で働くマーケティング責任者マヤを演じるハーンは、罵り言葉を矢継ぎ早に繰り出す役が見事にハマっており、チェイスも野心に燃えるクリエイティブ・エグゼクティブ役にピッタリ。ちなみにチェイスは、自身の祖母が日本人だと教えてくれた。

 全エピソードが爆笑シーンの連続だが、セス自身が映画業界で経験してきたことが元になっているといい、その描写はとてもリアルだ。

 「(劇中のエピソードは)長年知っている何人かのエグゼクティブに、そして多くの点で、私自身に基づいています。憧れの人たちを失望させたり、プロデューサーとして映画の選択を誤ってしまうという僕自身の恐れに基づいているんです。僕は映画が大好きですけど、自分の情熱にどっぷり浸っていられない時もあります。そういうこと全部を取り入れたかったんです。とても可笑しいのは、最悪の映画を作っている人々の多くが、その映画を作った自分のことを嫌っていることです。彼らはそれが駄作だと自覚していて、もっと良いものを作るべきだと知っているからです(笑)」

ADVERTISEMENT

 映画業界の内幕ものということで、映画ファンにはたまらないゲストやカメオ出演が大きな見どころとなっており、本人として登場する1話目のマーティン・スコセッシと、3話目のロン・ハワードは特に印象的だ。

 「偉大な監督たちを演出するのはとても怖かったです。でも、彼らは本当に素晴らしく、素敵で、ジョークをとてもよく理解してくれて、僕らが望んでいるものを与えてくれました」とセスは振り返る。

スコセッシ監督も本人役で登場! 衝撃の新作企画も爆笑ものだ:画像提供 Apple TV+

 1話目では、マットは「クールエイド・マン」の監督を、ニコラス・ストーラー(『ネイバーズ』)に依頼する。しかしその後、憧れのスコセッシ監督とのミーティングで、彼が“ジョーンズタウンの大量虐殺事件”を描いた映画の脚本を書いたことを知ったマットは、その事件が“毒を混ぜたクールエイドで多くの人々が死んだ”といわれているものだったことから、その脚本で「クールエイド・マン」を作ることを思いつき、その場でゴーサインを出して脚本を購入。製作担当重役のサル(アイク・バリンホルツ)と、マヤに猛反対される。

ADVERTISEMENT

 「“マーティン・スコセッシ・デー”は、僕や他の誰にとっても、映画の撮影現場で経験した最もエキサイティングな日でした。彼は本当に、僕らが求める“マーティン・スコセッシ”を体現してくれました(笑)。実際に会うと『こういう人であってほしくなかったな……』と思う人がいたりしますが、彼は、まさに僕らが期待していた通りの人だったんです。撮影の合間に『グッドフェローズ』のエピソードを語ってくれたりして、本当に素晴らしい人でした」とセスは振り返る。

 ロン・ハワードが登場する第3話は、アンソニー・マッキーが主演する彼の架空の新作「アルファベット・シティ」をめぐるエピソードだ。面白い映画なのに、終盤の会話シーンがあまりにも長く、なんとかカットさせようとみんなで策を練るが、大監督ハワードに向かって、誰もなかなか切り出せない。

 「ロンは本当にいい演技をしたかったんです。演技に対してとても真剣で、リハーサルをやりたがりました。撮影までの数週間、僕らはズームでリハーサルをして、シーンの読み合わせをしました(笑)。彼が本当に真面目に役に取り組んでいることがすぐにわかりました。撮影するときには、彼は最高の状態で臨んでくれていて、本当に感動しました」とセスはハワードの熱心さに脱帽していた。

ADVERTISEMENT

 「彼らが出てくれたなんて信じられないし、本当に感謝しています。この番組で不朽の名演技を披露してくれるなんて、とても幸運だと思います。彼らが僕と一緒に仕事をしたことを永遠に残せるなんて、主に僕のエゴにとってもとてもラッキーですよ(笑)」と語るセスはとても嬉しそう。エミー賞ゲスト俳優の候補になっているスコセッシもハワードも、コメディのタイミングが抜群で、何度見ても爆笑せずにいられない。

 ほかにゲスト/カメオ出演する俳優や監督は、シャーリーズ・セロンポール・ダノスティーヴ・ブシェミデイヴ・フランコザック・エフロンオリヴィア・ワイルドゾーイ・クラヴィッツアダム・スコットアイス・キューブサラ・ポーリーと豪華。 「ロサンゼルスで撮影するのはとても重要でした」とセスが言うように、ハリウッドの歴史を感じさせるさまざまなロケーションも魅力。シーズン2にも多くのスターや監督たちを登場させるというので、今から楽しみだ。(吉川優子/Yuko Yoshikawa)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
ADVERTISEMENT