菅田将暉、三谷作品は「誰一人暇な人がいない」 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」以来二度目のタッグ

三谷幸喜が21日、丸の内ピカデリーで行われた自身25年ぶりとなる民放ゴールデン・プライム帯連続ドラマ脚本作品「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(10月1日スタート、毎週水曜22時~※初回30分拡大)第1話完成披露試写会に、主演の菅田将暉と共に登壇。三谷は菅田に対して「僕と似た感性を持っている人」と全幅の信頼を寄せていた。イベントには、二階堂ふみ、神木隆之介、浜辺美波、小林薫、アンミカ、西村瑞樹(バイきんぐ)、大水洋介(ラバーガール)、ひょうろくも参加した。
【画像】イベントに菅田将暉、二階堂ふみ、神木隆之介、浜辺美波ら豪華キャストずらり!
三谷が「合い言葉は勇気」以来、25年ぶりにゴールデン・プライム帯の民放連ドラの脚本を手がける本作は、三谷自身の半自伝的要素を含んだオリジナルストーリー。1984年の渋谷を舞台に、まだ何者でもない若者たちの、くすぶりや情熱、苦悩、そして恋を、三谷ワールド全開で笑いと涙を織り交ぜながら描く。菅田は、自分の才能を信じながらも現実は甘くないと知り、それでも諦めない演劇青年・久部三成を演じる。
司会者から「お帰りなさい」と声をかけられた三谷は「ドラマでこうして劇場で完成披露をするなんて記憶にないですね」と驚きがあったことを明かすと“半自叙伝”という触れ込みには「実は違っていて、半半半半自叙伝ぐらい。僕の若かりしころの約2か月間に体験したことをもとにしているぐらい。僕の人生の約7パーセントぐらいなんです」とやんわりと否定する。
2022年放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に続き、二度目の三谷脚本への出演となった菅田は、三谷の脚本の魅力を聞かれると「僕が言うのは恐れ多いですよ」と恐縮しつつ「群像劇というなかで、誰一人暇な人がいない。脚本だけ読むと、誰が主人公か分からない」とそれぞれのキャラクターに光が当たることが三谷脚本の特徴であること述べ「みんなが前のめりにマイペースに生きている。読んでいて楽しい」と笑顔。
三谷は「なるほど」と手を叩くと「菅田さんとは二回目なのですが、大河のときはほとんどお会いすることがなかった。でも今回は割とスタジオに見学に行ってお話する機会がありました。別に役づくりについて深く話をしたわけではないのですが、僕に近い感性を持っている方だなと思いました。とても話しやすかった」と印象を語る。
菅田も「現場で悩んだときは、監督やプロデューサーに相談するのはもちろんなのですが、三谷さんにも相談できたことは、とても大きかった」と感謝を述べる。三谷脚本らしく豪華キャストがズラリ並ぶが、三谷は「僕はだいたい俳優さんが決まってからじゃないと脚本を書けない人間なのですが、今回はだいぶ前から企画がスタートしたので、俳優さんが決まっていない段階で脚本を書き始めたんです。そのなかで最初に頭に浮かんで、オファーして決まったのが菅田さんだったんです」と裏話を披露していた。(磯部正和)


