「牙狼<GARO>」20年の重みがここに!展覧会「魔戒録」開幕 こだわりの衣装や小道具が集結

10月3日から開幕する、特撮ドラマ「牙狼<GARO>」シリーズの軌跡と進化を振り返る展覧会「牙狼<GARO>20周年 魔戒録」のメディア向け内覧会が2日に西武渋谷店で行われ、その全貌が明らかになった。さらにこの日は、シリーズに関わった一流のクリエーター陣が来場し、衣装や造型物などに対するこだわりを語った。
【画像】貴重なアイテムがズラリ!「牙狼<GARO>20周年 魔戒録」
雨宮慶太監督によって生み出され、2005年のテレビ放送開始以降、連続ドラマ、映画、アニメなどさまざまなフォーマットで新作が発表された「牙狼<GARO>」シリーズ。同展覧会では、今年10月で誕生から20周年を迎えたシリーズの軌跡と進化を振り返る。
入口では、歴代の「黄金騎士」が身につけている魔導輪ザルバ(声:影山ヒロノブ)がファンをお出迎え。冒頭から「牙狼<GARO>」の世界観に入り込むことができる。また、展覧会場には過去の名シーンやキャラクターを振り返るストーリーコーナーをはじめ、撮影で使用されたスーツ・武器・小道具といったファン垂涎の貴重なアイテム、スタッフ・関係者によるコメント、初出しとなる秘蔵資料なども展示される。
この日は、劇中に登場する衣装や小道具の製作、また特殊メイクなどを担当した、特殊メイクアップアーティスト/クリエイティブディレクターで有限会社自由廊の Amazing JIRO 代表、株式会社 ZOMBIE STOCK の中田彰輝代表、有限会社JAP工房の衣装デザイン・彫金・革造形担当の川上登代表 、衣装デザイン・制作担当のYOU-KOらも来場した。
ZOMBIE STOCK の中田代表は、放送・上映が終わった作品の衣装や小道具が、こうして数多く残されていることに「(雨宮)監督の頭の中にある造形物や衣装など、全部の部分に関して僕らは具現化していく役割ですが、チェックが本当に厳しかったんです」と切り出すと、「監督に喜んでもらおうと思って、監督が描いたビジュアル通りに作ろうとすると『そうじゃないんだよ』と。監督は、その絵からいろいろと拾ったうえで、僕たちがいかに面白くアレンジするかというのを求められた。そうやって作ったものなので、僕らとしても思い入れが強い。それは、捨てられないですよね」と愛あふれるコメント。
JAP工房のYOU-KOも「もともと、最初の美術担当の方が本当に大切に保存して、管理してくださっていたんです。それを今、わたしたちがバラバラに引き継いでいるのですが、いまだに最初の物からあるのは本当にすごいこと。今回は飾る機会がなかったんですが、ほかにもファーストの(冴島)鋼牙の衣装や、(涼邑)零の衣装もありますので、まだまだ(第2弾、第3弾も)できますよ」とこれまで積み上げてきたものの奥深さを説明する。
さらに、JAP工房の川上代表も「オリジナルストーリーの特撮が20年続くというのは、本当にすごいこと。実は『牙狼<GARO>』って、ファーストから話もつながっているんですよね。だから、場合によってはかつてのキャラクターが登場して、新しいストーリーがつむがれていく。そのために作り直したり、少し手を加えたりする所もあるんですけれども、かなりいい状態で保存してあるので、これからも引き継いでいくというか、出てくる可能性がたくさんありますよね」と嬉しそうに語った。
さらにYOU-KOが「(物の)作り方が、どんどん伝統工芸の方にいってる」と補足すると、川上も「このデジタルの時代に、むしろ限りなく手作業が増えてます。もちろんデジタルに頼る部分もあるんですが、最終的に表現としての作り物感というのは、手作業に勝るものはないと思ってます」と誇らしげに語っていた。(取材・文:壬生智裕)
「牙狼<GARO>20周年 魔戒録」は10月3日~10月26日まで、西武渋谷店 モヴィーダ館6・7階 特設会場にて開催 11:00~21:00(最終入場 20:30)


