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「ザ・ロイヤルファミリー」白熱の競馬シーン「やり直しがきかない」一発勝負の撮影も、番組Pが明かす奮闘

日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」より
日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」より - (C)TBSスパークル/TBS

 人間と競走馬の20年にわたる物語を描く早見和真の小説が原作の日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」(TBS系・毎週日曜よる9時~)の加藤章一プロデューサーが、劇中で描かれる白熱のレースシーンの舞台裏を明かした。

【画像】豪華俳優がズラリ!日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」登場人物

 本作は、競馬の世界を舞台に、ひたすら夢を追い続けた熱き大人たちが、家族や仲間たちとの絆で奇跡を起こすさまを描く物語。主人公・栗須栄治(妻夫木聡)は、大手税理士法人に勤める税理士で、栗須はあることをきっかけに税理士としての挫折を味わい、希望を見出せなくなる。そんな栗須の人生を大きく動き出させるきっかけを作る馬主・山王耕造を佐藤浩市が演じる。

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 加藤プロデューサーは、競馬を題材とした本作について「知り合いの方から原作が出てすぐ、『すごく面白い本だからドラマにできないか』と紹介されました。読んでみたら、ストーリーとしても題材としてもすごく面白い作品だと思ったんです。馬主と牧場の関係とか、継承がテーマになっていて、人間にもそういうものがある。素敵だなと思いました」とドラマ化の経緯を振り返る。構想は2019年に生まれたというが、実際に撮影へと動き出したのは一昨年からだとも述べ、「足掛け5年くらいかかっている。新型コロナがあったんです。今回放送にこぎつけられたのが本当に嬉しい。いい原作に出会え、それを皆さんに届けられることに安心しています」と話す。

(C)TBSスパークル/TBS

 ドラマの中では、実際の競馬さながらの白熱したレースシーンも登場する。「本当に馬を18頭集めて、本番さながらに撮影するのはなかなか厳しいんです。最初は僕も演出の塚原(あゆ子)もどうしようって……。場所も馬の制約もある。考えて悩んで試行錯誤を繰り返しました。実際の競馬のレースを見れば、それが感動することはわかる。でも僕らがやらないといけないのは、ストーリーの中でそのレースがどう作用するか。誰が勝つのか負けるのか、そこにどういう登場人物が関わってくるのかをうまく描けるようにレースシーンを考えようって始めました」と撮影を振り返る。

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 加藤は「2話以降もレースシーンは登場します。でも、そこではまた違う視点が入ってきます。以降もまた違う視点を入れています。毎回同じ映像ではない。そこが今もすごく苦労している点です」とストーリーを絡めたレースの見せ方の苦労を明かす。

 馬は都度競馬場で調達し、エキストラも交えてレースシーンを撮る。「1、2回撮影するんですけど、サラブレッドはダッシュで何回も走れないんです。正直言うと1回しか走れなかったりするんで、やり直しがきかない。テストでやってもカメラマンは一発勝負。監督よりカメラマンの方が大変だったと思います」と現場のスタッフの苦労も紹介した。

 天候に悩まされることもあったといい、「北海道行って、レース映像用のカットを撮りに行ったんですけど、ずっと雨。スケジュールが二転三転し、そこで撮れなくて、結局中山(千葉県船橋市)で撮ったりというのもありました。撮らなければいけないカットは、なんとかいろんなところで撮ったという感じです。できるだけ臨場感を出せるよう頑張りました」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)

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