齊藤京子、映画『恋愛裁判』劇中アイドルグループと深い絆 クランクアップは「号泣しました」
第38回東京国際映画祭
元・日向坂46の齊藤京子が28日、現在開催中の第38回東京国際映画祭ガラ・セレクション部門に出品されている映画『恋愛裁判』ジャパンプレミア＆舞台あいさつに、仲村悠菜、小川未祐、今村美月、桜ひなの、深田晃司監督と共に出席した。昨年4月に日向坂46を卒業した齊藤だが、劇中で再びアイドルグループを結成できたことに喜びを感じていたことを明かしていた。
本作は、恋愛禁止という条項が盛り込まれた契約に違反し、中学時代の同級生と恋愛関係に発展したとして、所属事務所から裁判を起こされたアイドルグループのセンター・山岡真衣（齊藤）を主人公に、日本独自のアイドル文化と暗黙の「恋愛禁止ルール」に鋭く切り込んだ問題作。
齊藤は「脚本を読んだとき、物語がシンプルに面白いと思い『この映画に出たい』と強く思いました」とオーディションを受けたときの印象を語ると「私が演じた山岡真衣という子のアイドルに対する思いや、グループへの思いやりなどが、自分の持っているものに近いと共感して、この子をどうしても演じたいと思ったんです」と強い思いで作品に挑んだことを明かしていた。
本作は2015年に実際に起きた裁判を元に、深田監督が、構想約10年を経て映画化した作品だ。『淵に立つ』で第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門の審査員賞を受賞し、前作『LOVE LIFE』が第79回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に選出されるなど、世界から注目を集める深田監督は「基本的にアイドル業界での恋愛はご法度だというのは、空気として感じていましたが、それが裁判になったというのがとても興味深かった。アイドル業界での出来事ではなく、普遍的なものに落とし込みたいと思ったんです」と映画化に向けた思いを明かした。
日向坂46でアイドルを経験している齊藤は、劇中グループ「ハッピー☆ファンファーレ」としてアイドル役を務めた。「昨年、日向坂46を卒業して、またアイドルグループを結成できたことがとても嬉しかった」と笑顔を見せた齊藤は「とにかくこのメンバーが大好きなんです」と壇上のメンバーを見渡し「本当にいいメンバーで、クランクアップしたときは号泣してしまったぐらい。そういった仲間との思いが映画にでも出ていると思うので、そんな仲睦まじい感じをほほ笑ましく思って、観ていただけたら」と観客にメッセージを送っていた。（磯部正和）
映画『恋愛裁判』は2026年1月23日より全国東宝系で公開