【ネタバレ】「相棒」右京&薫に続く新世代“相棒”誕生か 25年前のオマージュに視聴者驚き

29日に放送された連続ドラマ「相棒 season24」(テレビ朝日系・毎週水曜よる9時~)の第3話「警察官B」では、刑事になったお馴染みのキャラクター・高田創(加藤清史郎)が、特命係の杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)とともに、元警察官の殺害事件に挑んだ。SNSでは「創くんの成長は相棒世界の希望だ」「凸凹コンビ誕生、かな?」と彼の成長を喜ぶ一方、事件の展開に「これは胸糞悪い……」「本当に救いようがなくて草も生えない」という声も上がっていた。(以下、第3話の内容に触れています)
【動画】右京&薫が超仲良しトーク!「相棒24」スペシャルインタビュー
冒頭、男に後ろから包丁を突き付けられた創を、右京を含む警官隊が取り囲んでいる。驚くべきことに、これはpre season1(2000)で、薫が特命係に左遷になった人質事件と同じ展開! いったい何があったのか……。
特命係の部屋で和む右京と薫、そして所轄署の刑事になった創。かつて自身が絡んだ事件で2人に助けられた創は「相棒が見つからなくて」とこぼしている。薫は右京について「こんな変わった人、そうそういるはずねえんだから」と言い、右京も「いないと思いますよ、こんな変な人」と返し、2人は「いい意味で」と口をそろえた。ひょっこり顔を出した角田課長(山西惇)が「高田も朝から喫茶特命か?」と茶化しつつ、遺体発見を知らせてくれた。
被害者の西村優子(奥山かずさ)は元刑事で、暴行事件で有罪判決を受けた黄瀬龍夫(本山功康)から逆恨みをされていた。優子の同僚だった香川造(時任勇気)と組むことになった創は、聞き込みの途中で不審な動きをしている男を発見。彼は優子の同期で捜査一課の総務部、鶴来一(かぐらい・はじめ/細貝圭)と名乗った。
右京と薫は別のルートから、優子の婚約者で飲食店店主の郷田鉄二(うえきやサトシ)を見つけ出した。優子は一緒に店をやる予定で、殺された日も店に来ていたという。だが、優子は婚約指輪と思われるものを指にはめずカバンに忍ばせており、実は2人はすでに破綻していて、郷田が優子を殺したとも考えられる。
香川は優子を思って事件現場で涙をぬぐっていた。大切な後輩の事件なのでこの手で解決したいと「いまだけ相棒だと思って」と協力を求められた創は、特命係に紹介した。「同じ目的を持つ同士なら、息は自然と合うはずです」と右京。「さすが右京さん、いいこと言いますね。俺らもそうですもんね」と言う薫に、「いや、いまのは一般論ですがね」と右京は笑う。
捜査一課は黄瀬を引っ張ってきた。だが、彼は優子ではなく、接近禁止命令が出ていた元交際相手の元に行っていたという。いきなり別れを切り出されて納得できないと身勝手に訴える黄瀬に、出雲麗音(篠原ゆき子)が「我慢してたんだろうがよ! 言い出したときには終わってんだよ。それまで気づこうとしなかったてめえを恨め。わかったか!」と特大級にブチ切れ! SNSでは「久々に狂犬出雲さん」「出雲~!!! 俺たちの出雲~!!!!」「いたみんとセリーがビビり散らかしてて笑う」と大盛り上がり。しかも、この台詞は物語の重要な伏線だった。
郷田の証言から、犯人は警察関係者ではないかと思われた。香川は、捜査資料を盗み見したり不審な行動をする鶴来を怪しみ、特命係に相談。鶴来が犯人だとしても状況証拠しかないため、右京は「本人に証明させる必要があります」と語る。香川と特命、創は逃げる鶴来を捉え、右京は香川に証拠保全を指示するも、香川はこっそり証拠隠滅を図っていた。香川を取り囲む4人、「驚いたか。お前は仕掛ける側じゃなくて仕掛けられていたんだよ」と薫。優子を殺したのは香川だったのだ。
香川は、優子をパートナーだと思い込んでいたが、優子は彼を避けるために退職を決めていた。「相手を尊重してるようで、実は自分の思い通りの型にはめていく。西村さんはそれに苦しんでいた」と鶴来が証言する。ところが、仕事のパートナーがダメなら人生のパートナーにと、無理やり指輪を贈る香川。優子は香川に返そうとし、香川が一方的に犯行に及んでいた。この期に及んで「あの女が悪いんだ」と言い募る香川に、右京は「いかなる事情があろうと、殺人を犯すなど、許されることではありませんよ。ましてや、警察官が。救いようもない!」と激高した。
創から事件の経緯を聞いた郷田は、香川を渡せと警察に要求、創に包丁を突き付けた! 鶴来は郷田の味方を装い、包丁を手に創を盾にして警官隊の前に進み出る。ここが冒頭で流れたセルフオマージュシーンだ。創は、かつての薫と同じように踵で鶴来の足の甲を踏みつけ、包丁を落とした鶴来は郷田に「代わりを!」と叫ぶ。包丁を手にした郷田に、創と鶴来、そして薫が飛び掛かり、無事に郷田を制圧した。
郷田に自殺の気配を察した創と鶴来は、それを止めようと、打ち合わせもせずに一連の連携をやってのけていた。「お互い、自然に?」と驚く薫。「自分たちの危険より、市民を守ることを考えた。目的を共にすることで、自然と息が合った、ということですね」とほほ笑む右京。目と目を合わせる創と鶴来だった。
今回SNSが大いに沸いたのは、情報を提供した土師太(松嶋亮太)が薫から弁当3回奢りの約束を取り付けたシーン。薫が「にゃろー、光る美和子スペシャル弁当3回の刑だ」と返答したからだ。ピンクだったり青だったり光ったりと、登場のたびに謎の形状を見せる美和子(鈴木砂羽)の得意料理「美和子スペシャル」は、「光るの? 発光弁当なの?」「タダより怖いものはないwまた被害者がw」「美和子スペシャル差し入れはテロなのよ」「光る美和子スペシャルは危険」と阿鼻叫喚の形容に包まれ、一時トレンド入りしていた。
また、「水性チョークと耐水チョークがあります」とするっと語ったり、自動販売機の規格をそらんじる右京の幅広い物知りぶりも健在だ。薫と伊丹憲一(川原和久)のじゃれあいも微笑ましく、創を「相棒探してんのか?」とスカウト(?)する伊丹を、「前途ある若者にしがみつかないの。この子泣き爺が」と薫が止めると、「誰が子泣き爺だ」と伊丹。「あんたです」と薫はおどけていた。
鶴来のことを「誰だ、あいつ」と言う伊丹に、「なんか総務部のヤツらしいですね」と芹沢慶二(山中崇史)が答え、「鶴、来たるって書いて、かぐらいですって」と麗音。「へっ! 鶴だの亀だの縁起でもねえ」と伊丹は立ち去るが、薫と対比するということは、鶴来はこれから重要な役割になっていくのかもしれない。「鶴来さん」はトレンド入りも果たしている。“相棒”の創と鶴来に関して「亀と右京さんの出会いを彷彿させるような相棒の始まりに震える」「準レギュラー入りしてほしい」「ふたりのスピンオフ求む!」という声が多く挙がっている。右京と薫も、「あいつらなら、いい相棒になるんじゃないですか? ね、右京さん」「そうですね、なれると思いますよ」と、お猪口を合わせて乾杯をしていた。
次回はかたせ梨乃が登場。右京、三角関係に巻き込まれる!? 右京のデートシーンを楽しみに待とう。(文・早川あゆみ)


