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「ばけばけ」リヨ役・北香那、流暢な英語セリフの裏に努力家な一面 制作統括が明かす起用秘話

第41回で初登場した江藤知事の娘・江藤リヨ
第41回で初登場した江藤知事の娘・江藤リヨ - (C)NHK

 高石あかり(高=はしごだか)が主演を務める連続テレビ小説「ばけばけ」(NHK総合・月~土、午前8時~ほか ※土曜は1週間の振り返り)の第9週・第41回(24日放送)で、北香那が演じる江藤知事の娘・江藤リヨが初登場した。ヘブン(トミー・バストウ)に強くひかれていく才色兼備のお嬢様で、驚くほど堪能な英語セリフも披露。トキ(高石)とヘブンの間で、ドラマをかき回していく重要な役として物語を彩る。北の初登場にあわせて、制作統括の橋爪國臣がインタビューに応じ、リヨ役の起用理由や、流暢な英語のセリフに隠されたエピソードを語った。

【画像】大河「どうする家康」にも出演していた北香那

 連続テレビ小説の第113作「ばけばけ」は、松江の没落士族の娘・小泉セツとラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルに、西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治日本の中で埋もれていった人々をフィクションとして描く。「怪談」を愛し、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の物語。

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 北は過去に、本作の脚本家・ふじきみつ彦が執筆したドラマ「バイプレイヤーズ ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~」(テレビ東京系)に出演しており、朝ドラ出演はふじきの推薦があったのではとも推測されるが、橋爪はこれを否定。「ふじきさんはキャスティングには何も言わない人です。脚本家がキャスティングに口を出すと物語が小さくなるという考え方を持っていて、基本的に現場を信頼し、現場がこの方がいいというと、それを尊重してくれる作家さんです」と作家としての姿勢に信頼を寄せる。

 その上で、北の起用について「いい役をたくさん務めてきた方です。芝居が上手いのもそうですが、どこかに人間の業のようなものを表現できる方だと思っています。まさに今回のリヨ役にぴったりだと思い、お声がけしました」と橋爪の推薦だったことを明かした。

 「北さんが役者として素晴らしいというのは事務所の方などからよく聞いていて、以前から一緒に仕事をしたいと思っていた役者さんの一人だったんです。今回、その時が来たという感じでお声がけしました」

英語が話せる錦織(吉沢亮)&リヨ - (C)NHK

 さらに橋爪は、リヨと史実の整合性についても以下のように説明する。

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 「リヨについては、全く想像と言うわけでもないのですが、史実通りというわけでもありません。当時の島根県知事には娘さんがいて、その方が小泉八雲にウグイスを贈ったという記録が残っており、実は惚れていたのではないかという話も伝わっています。小泉セツさんは、それに対していい思いはしていなかったかもしれない。残された資料をヒントに、9割以上はオリジナルの話として新たに作ったものです」

 北が劇中で披露する流暢な英語については、本作のために受けたレッスンの成果が出ていると強調。「彼女はもともと英語が話せたわけではないんです。そのため、レッスンを受けてから、撮影に臨んでいます。撮影中も『英語が大変なの……』とずっとおっしゃっていました。錦織(吉沢亮)は英語を完璧に話す必要がありますが、リヨは完璧である必要はありません。そこは気にしすぎないでと言ってあります」と舞台裏を紹介した。ヘブンに対する流暢な英語での自己紹介は、北の努力家としての一面が垣間見られる貴重なセリフであったことが伺える。(取材・文:名鹿祥史)

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