「べらぼう」写楽の正体巡り衝撃!“最後のピース”ハマった瞬間【ネタバレあり】

横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜NHK総合よる8時~ほか)の23日放送・第45回では、これまでさまざまな憶測が飛び交っていた写楽の正体を巡り衝撃的な展開を迎え、点と点がつながっていくさまにSNSでは「そう来たか!」と興奮の声に沸いた(※ネタバレあり。第45回の詳細に触れています)。
第45回「その名は写楽」では、前話のラストで蔦重(横浜)が平賀源内(安田顕)の名を騙る松平定信(井上祐貴)らに呼び出されてからの展開。初めはだまし討ちにあい、怒り心頭だった蔦重だが、三浦庄司(原田泰造)、高岳(冨永愛)、柴野栗山(嶋田久作)、長谷川平蔵(中村隼人)らに「悪党を成敗すべし」と説得され、しまいには定信に脅されるかたちで一橋治済(生田斗真)に天誅を下す計画に加担することとなった。
蔦重が定信から言い渡された役目は、源内が生きているのではないかとの噂を江戸に流すこと。そんな折、歌舞伎役者・市川門之助(濱尾ノリタカ)と偶然再会した蔦重は、芝居町の通りで役者が総踊りするまつりが行われることを知ると俄かにひらめき、源内が描いたと思われるような役者絵を出す→芝居にも客が戻ってくる→絵も売れる→それを描いたのが源内ではないかと噂が出回れば江戸が大騒ぎと突破口を見いだし、絵師の北尾重政(橋本淳)、北尾政演(古川雄大)をはじめ、戯作者の朋誠堂喜三二(尾美としのり)、狂歌師・大田南畝(桐谷健太)らを巻き込んで役者絵の開発に乗り出す。
役者絵の画号を決める下りでは、喜三二の「しゃらくさいってのはどうかね」の一言から、蔦重が「この世の楽を写す。またはありのままを写すことが楽しい」の意で「寫樂」とつぶやき、一同がその名を口にした瞬間にSNSでは「写楽爆誕!」コールが。「こういう仕掛け!」「そうきたかー」「熱すぎ」「架空の存在にするのか!」「ワクワクしちゃう」「プロジェクト写楽の始まり」「サークル写楽結成」と急展開に沸いていたが、困難を極めたのが写楽絵の開発。
蔦重のしつこいダメだしに、温厚な重政も「やってられっか!」「これじゃねえあれじゃねえじゃガキでも言えらあ、べらぼうめ」とブチ切れ。「当たりが出るまでやみくもに書き散らすってのはさすがにつきあいきれねえぜ」との言い分には視聴者も大いに納得していたが、その間、蔦重や妻てい(橋本愛)、そして視聴者の頭に思い浮かんでいたのは歌麿(染谷将太)の存在だった。
視聴者の間でも「結局歌なんだよなぁ」「やっぱり歌がいないと」「やっぱり歌麿説なの?」「歌=写楽の可能性も出てきた?」「写楽=歌麿説も拾いに行く?」と期待の声が上がっていたが、ここで大活躍したのがしっかり者のてい。この時、歌麿も何を描いても「十分」だという本屋たちに物足りなさを感じ苛立っていたこともあり絶好のタイミングだった。ていは蔦重が苦心の上完成させた「歌撰戀之部」を手に歌麿を訪問すると「これは蔦屋重三郎からの恋文にございます。正しくは恋文への返事にございます。どうか、ひと目でも見てやってくださいませ」と懇願し、蔦重が毛割や色味など細部に至るまで歌麿のこだわりを熟知するがゆえに粘りに粘り、摺師と大喧嘩をしていたことや、印の位置について「肩を並べてともに作りたいと思っていることを伝えたい」と最後まで悩んでいたことを打ち明けた。
ていの“これほど歌さんの事を考えている本屋は二度と現れまい”との必死の説得にとうとう心を動かされた歌麿が蔦重の前に姿を現すと、蔦重のプロジェクトに欠かすことのできない“最後のピース”がハマり、「歌がカムバック!!!」「役者がそろった!」「歌麿参戦」「歌さんリターン」「胸アツ」と興奮の声が寄せられた。
今のところ写楽の正体は「でっちあげ」で「合作」との見方が多いが、歌麿のカムバックによりいかに着地するのか。次週の予告では定信の口から「東洲斎写楽」の名も飛び出し、今後の展開が注目される。(石川友里恵)


