『ズートピア』続編の公開まで約10年かかった理由

ディズニー・アニメーションの人気作『ズートピア』(2016)から続編『ズートピア2』の公開まで約10年という歳月がかかった理由について、インタビューに応じたジャレド・ブッシュ監督が明かした。
『ズートピア』は、あらゆる動物が共に暮らす文明社会“ズートピア”を舞台に、ある事件を追うことになったウサギの新米警官ジュディとキツネの詐欺師ニックの冒険を描いた作品。世界興行収入10億2,552万1,689ドル(約1,590億円)を上げる大ヒットを記録したほか、差別・偏見といったテーマを真正面から扱ったストーリーも高く評価されて第89回アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞した。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル155円計算)
前作で原案・脚本・共同監督を務めたブッシュは、本作では脚本・製作総指揮・監督を担当した。彼はそもそも前作『ズートピア』がきっかけでディズニー・アニメーション・スタジオに加わり、『ズートピア』の監督で、本作では共に監督を務めたバイロン・ハワードに起用されたと当時を振り返る。
「僕は14年前、バイロン・ハワードに第1弾のために雇われたんだ。正直言って、僕たちはその当時からこの世界は広大で本当に面白く、どこにカメラを置いたってエンターテイメントになる、ということがわかっていた。だから第1弾に取り組んでいる頃から、1本の映画には入りきらないほど多くのアイデアが出ていて、絶対にもう一度ズートピアの世界に戻りたいと思っていた」
そして『ズートピア』の後にはハワードと共に『ミラベルと魔法だらけの家』(2021)を監督した。「『ズートピア』2作の間に『ミラベル』があったわけで、僕たちの映画は(制作期間が)1作につき約5年かかるから、『ズートピア2』の実現までにこれだけ長い時間がかかったんだ。だけど1作目を手掛けてから1日たりともこの世界を忘れたことはなかったし、この世界に戻りたくてたまらなかったよ」とシリーズへの深い愛を明かした。
そして、第3弾以降への期待も口にしたブッシュ監督。「僕たちは『ズートピア』の世界を愛している。(『ズートピア』シリーズの制作は)僕の人生において最も楽しかった経験の一つだし、正直言って、これからもずっと『ズートピア』の世界で過ごしたいと思っている。この世界には語るべき物語が無限にあるから」とアイデアはまだまだあると語っていた。(編集部・市川遥)
映画『ズートピア2』は公開中


