『ズートピア2』4分間に及ぶ『羊たちの沈黙』オマージュシーンが検討されていた
ディズニー・アニメーション最新作『ズートピア2』（12月5日全国公開）のジャレド・ブッシュ監督が、傑作サイコ・スリラー映画『羊たちの沈黙』（1991）への壮大なオマージュシーンを検討していたと、Varietyに明かした。
全世界で記録的ヒット中の本作は、警察官になったウサギのジュディとキツネのニックが再びバディとなり、ズートピア誕生の裏に隠された秘密に迫る物語。二人が謎を解き明かしていく展開は、スタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』やジョナサン・デミ監督が手がけた『羊たちの沈黙』をはじめとする、古典ホラーにオマージュを捧げる絶好の機会になったという。
『ズートピア』と『羊たちの沈黙』は、前作公開当時から共通点が多いと指摘されている。監督コンビによると、劇中でニックが一時的に投獄されるシーンでは、『羊たちの沈黙』を象徴する殺人鬼ハンニバル・レクター博士（アンソニー・ホプキンス）を連想させる演出を検討していたそうで、ブッシュ監督は「そのシーンは、もともと4分間あったんです」と明かしている。
ブッシュ監督曰く、『ズートピア2』では当初、レクター博士が若きFBI訓練生・クラリス（ジョディ・フォスター）と初めて会うシーンを、看守のセリフに至るまで一語一句再現することを狙っていた。しかし、若者やファミリー層をターゲットにした『ズートピア』で『羊たちの沈黙』を引用するのはやり過ぎだと判断し、その案は採用されず。ブッシュ監督は「もし採用していたら、若い観客を失ってしまっただろう」とも振り返っている。（編集部・倉本拓弥）
