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染谷将太主演、現役医師による衝撃作が映画化『廃用身』2026年5月全国公開決定【コメント全文】

(C) 2025 N.R.E.

 出版当時、強烈な設定から「映像化、絶対不可能!」と話題を呼んだ久坂部羊の小説デビュー作「廃用身」が、染谷将太主演で映画化されることが決定した。監督・脚本は、学生時代に原作に出会って以来20年にわたり企画を温め続けてきた吉田光希が務め、2026年5月に全国公開される。

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 タイトルの「廃用身」とは、麻痺などにより回復の見込みがない手足を指す言葉。物語の舞台は、ある町のデイケア「異人坂クリニック」。漆原院長(染谷)が考案した、回復の見込みがない手足を切断するという画期的な治療が広まり、「身体も心も軽くなった」などの予想外の副作用が現れる。理想を追い求めるあまり合理性と狂気の狭間へ踏み込んでいく漆原医師を、染谷将太が怪演する。

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 公開されたティザービジュアルは、森に囲まれた芝生の上で車椅子の老人たちが風船遊びをする光景を捉えたものだ。しかし細部を見ると、手足を欠いた老人の姿や画数を欠いたタイトルロゴが描かれ、「この楽園は異常ですか?」というキャッチコピーと共に、穏やかな光景の裏に潜む不穏さを強く印象づけている。そして一番下の「身体をリストラされた老人たちは今日も元気に、笑っている。」という小さな文字が静かに不気味だ。

染谷将太

 主演の染谷将太は、「漆原糺という主人公を演じる恐怖にも襲われました。正義と悪は曖昧なものだという事は様々な作品で語られてきました。しかしこのような切り口から描かれ、世に投げかける作品は無かったのではないでしょうか?」とコメント。吉田光希監督は、「超高齢化社会の現実に直面したとき、ひとりの医師が下す選択を、観る人の皮膚の下まで、静かに届けたいと思いました」と語る。原作者の久坂部羊は、「介護に関わる方、介護に悩む方、すべての人に、常識の枠を取っ払ってこの映画を観ていただきたいです」と呼びかけている。

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 『廃用身』は2026年5月にTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開。染谷、吉田監督、久坂部のコメント全文は以下の通り。

染谷将太(主演)コメント

自分が吉田監督と出会ったのは高校生の頃でした、素敵な作品と素敵なお人柄に惚れてから長い年月が経ち、この度お話を頂いた時、驚きと喜びに溢れました。そして頂いた台本の題名が『廃用身』でした。久坂部先生の衝撃作を吉田監督が実写化、もはやある種の恐怖を感じました。とんでもない作品になるなと。
それと同時に漆原糺という主人公を演じる恐怖にも襲われました。
正義と悪は曖昧なものだという事は様々な作品で語られてきました。しかしこのような切り口から描かれ、世に投げかける作品は無かったのではないでしょうか?社会的な意味も大いに含むこの作品を映画芸術として吉田監督は正々堂々と描き切りました。
1人の医師の、1つの症例のような人生を、皆様に目撃して欲しいです。

吉田光希(監督)コメント

原作を初めて読んだときの感触は、今も消えずに残っています。
心がどこにも置けなくなる不安と同時に、自分の未来が冷たく、正確に切り取られた気がしました。 あの読後に立ち上がった名付けがたい気配を、映画という形で問い直したいーーその思いが、長いあいだ自分を突き動かしてきました。
自由な映画表現を受け止め、原作を託してくれた久坂部羊さんに、心から感謝いたします。

この作品は、誰もが自身の未来を映し出し、息を潜めて向き合わざるを得ない問いを、優しく、しかし容赦なく投げかけます。
超高齢化社会の現実に直面したとき、ひとりの医師が下す選択を、観る人の皮膚の下まで、静かに届けたいと思いました。

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どうか、目を背けないでください。
ここに映るのは、誰かの母でもあり、父でもあり、やがてあなた自身でもある、避けられない現実です。

この問いが、それぞれの場所に残ることを願っています。

久坂部羊(原作者)コメント

まさか映画化されるとは思いませんでした。
なにしろ『廃用身』が出版されたときの宣伝文句が「映画化、絶対不可能!」でしたから。
「切って楽になれるなら切ってほしい」は、私が現場で実際に聞いた言葉です。
介護に関わる方、介護に悩む方、すべての人に、常識の枠を取っ払ってこの映画を観ていただきたいです。

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