「ばけばけ」ヘブンがついたウソの“真意” 制作統括が明かす大きなテーマ

16日放送の連続テレビ小説「ばけばけ」(NHK総合・月~土、午前8時~ほか ※土曜は1週間の振り返り)第15週・第75回では、ヘブン(トミー・バストウ)が妻・トキ(高石あかり※高=はしごだか)についていたウソがバレてしまい、怒り心頭のトキがヘブンを問い詰める展開が描かれた。制作統括の橋爪國臣が、同シーンの制作秘話や、ドラマの重要なエッセンスの一つであるという「ウソ」の扱いとその意図について語った。
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連続テレビ小説の第113作「ばけばけ」は、松江の没落士族の娘・小泉セツとラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルに、西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治日本の中で埋もれていった人々をフィクションとして描く。「怪談」を愛し、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の物語。
第75回では、「錦織(吉沢亮)と中学校で熱い議論を交わしに行く」とトキにウソをついていたヘブンが、山橋薬舗の別室=山橋西洋料理店でこっそり西洋料理を堪能していたことが明かされた。トキは西洋料理を味わうヘブンを見つけると、なぜウソをついたのかと問い詰めた。
橋爪はこのシーンについて「松江橋のふもとに山橋薬舗の参考にした山口薬局があり、その向かいに『魚才』という料理のお店があったんです。そこにいた加満田さんという方が、2階で洋食屋さんを営み、ハーンはこっそりステーキを食べにいっていたという逸話が残っています」と史実を参考にしたエピソードであったと告白。「その加満田さんと山口さんの仲がよくて、山口さんのところに、加満田さんが書いたであろうレシピが残っていたりします。そういうところも含めて、二つを合わせた描写になっています」と付け加えた。
ヘブンとトキの間で「ウソ」についての論争が行われるが、橋爪は「15週はヘブンがウソをつき続ける週でもある。『ウソ』はこのドラマの大きなテーマの一つになっています」と述べる。「人間は全てを大ぴらげにしても生きていけないし、全てを隠しても生きていけない。そこをどうしていくかというところが、人生だと思うんです。雨清水家や松野家のエピソードも『ウソ』の話でした。人間がどこからどこまでを伝えるのか。それが生き方だったり、相手への思いやりだったりする。第14週と第15週はトキとヘブンの関係、松野家の関係としてそれが出てくれればいいなと思いました」
トキはかつてヘブンにウソを問い詰められ、結婚がお金目当てだと思われたくない一心で、「優しいウソをついた」と言い訳をしていた。橋爪は「彼(ヘブン)自身だって何かを守るためにウソもつく。そういった役回り、お互いの思いやりみたいなところが見えてくるところが夫婦になるということ、正直になるということだと思う。そういったことが伝わればいいなと思いました」とも話していた。(取材・文:名鹿祥史)


